アイスランド戦は単なる壮行イベントだったが…「セルジオ越後氏」が指摘する“貴重な収穫”とは 日本代表の“戦術”と“勝負の行方”を左右する「無視できない要素」

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 サッカーの日本代表は5月31日、国際親善試合のアイスランド戦を戦い、日本が1対0で勝利した。サッカー解説者のセルジオ越後さんは「サッカーW杯で日本代表の初戦はオランダ戦で、日本時間の6月15日午前5時にキックオフの予定です。今回のアイスランド戦は文字通りの“壮行試合”であり、そのため非常にイベント色の強いものになりました」と振り返る。

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「正直なところ、お祭りとかイベントですから、チームの強化という点では何の寄与もなかったと思います。そもそもヨーロッパや南米の強豪国に壮行試合を開催する伝統はありません。ネット上では吉田麻也選手の交替で“花道”が作られたことが話題になり、『感動した』、『もっと緊張感を持って試合をしてほしかった』と賛否両論の議論に発展したようです。ただ、これも試合ではなくイベントだと考えれば理解できます。日本のスポーツ界にとって壮行試合の開催は伝統であり文化です。何よりも大半の日本人サッカーファンは壮行試合に喜んでいると言っていいのではないでしょうか。しかしながら今回のアイスランド戦から選手の状態やチームの戦術を評価するとなると、イベント色が非常に強かったので難しいと言わざるを得ません」

 セルジオ越後さんは森保一監督がスタメンに選ばれた11人の選手全員を交替させたことに注目する。

「W杯本番まで、あと約2週間というタイミングでの壮行試合です。森保監督が多くの選手の状態を見たいと考えて交替させたというよりも、とにかくケガをしないよう細心の注意を払ったという印象が強かったですね。その上で振り返れば、試合自体は小川航基選手の劇的なヘディングシュートで勝利しました」

「組織力」はあるけれど……

 アイスランドは徹底的に守りを固めた。これをこじ開けるのは難しかったかもしれない。

「ただし、この時期に日本の壮行試合に付き合ってくれる代表チームは、強くないから出場してくれたわけです。日本のFIFAランキングは18位で、アイスランドは75位。何よりアイスランドは今回のW杯に出場できませんでした。格下のチームが相手だったにもかかわらず、日本代表は2点目を取れなかったというのは注目する必要があるでしょう。1点なら運が味方して取れることもあります。しかしW杯でベスト8に進出するような強豪チームは必ず2点目を取ります。その違いは非常に大きいのです」(同・セルジオ越後さん)

 日本代表が2点目を取れなかったのは、日本の“強さ”と“弱点”の両方を象徴しているとセルジオ越後さんは指摘する。

「日本代表は常に監督が“先生”であり、選手は極めて優秀な“生徒”です。これは小学校から始まる日本の伝統的な教育が大きな影響を与えています。非常に真面目な生徒ですから、それが組織力の強さを生むという長所もあります。『もし今回のアイスランド戦に三笘薫選手が出場していたら』という仮定を検討しても意味が少ないのは、“個”の才能ではなく組織力で勝つチームなので、三笘選手の代わりを務められる選手は必ず存在するからです」

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