ナフサ不足で日本を待ち受ける「最悪のシナリオ」 ほぼ全業種で倒産が激増中… 「病院では注射を打てば打つほど赤字に」「塗装工事業の倒産は26%増」

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中小企業の悲鳴

 統計を発表した東京商工リサーチでアナリストを務める本間浩介氏が解説する。

「12年前は東日本大震災の影響が大きかったのですが、今回は著しい物価高や金利上昇などが原因で、症状としてはより深刻です。さらに二極化が拡大し、大企業は賃上げをする体力があり人手も確保できますが、中小企業はそうもいかない。加えてホルムズ海峡封鎖で原材料費やエネルギー価格が高騰し、倒産はほぼ全業種で増えています。リサーチしているコチラの胸が苦しくなるほど、中小企業の皆さんは悲鳴を上げています」

 特に厳しいといわれているのは、物価高の影響をもろに受ける中小企業が多い建設業、運送業、製造業の三つ。建設業関連では、新築や増改築などに絡む「塗装工事業」の倒産が目立つという。

「1~4月の塗装工事業の倒産は48件で、前年同期から26%増加しています。これはバブル経済の1989年以降では過去4番目の高水準で、資材価格の高騰やナフサなどの品薄、人手不足などで倒産が急増しています」(同)

 7月中旬に会期末を迎える国会で、高市政権は今年度補正予算を編成する方針を決めた。ガソリンのみならず、高騰する電気・ガス料金への補助金に充てられるが、ナフサ危機への支援は盛り込まれない見通しだという。なぜ高市氏や閣僚たちは現場の混乱に目をつぶって、石油やナフサが「足りている」と言い張るのか。5月21日発売の「週刊新潮」で詳報する。

週刊新潮 2026年5月28日号掲載

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