「4番・ダルベック」は巨人復活のカギを握るか? OB投手は「対戦するのが嫌なバッター」と絶賛 2度の本塁打王に輝いた「ペタジーニ氏」との共通点とは

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抜群の選球眼、問題の守備

 前田氏の指摘は、ダルベックの打撃成績に表れている。打率は2割5分2厘だが、出塁率は3割5分1厘に達している。19四球はリーグ6位タイ。ボール球を見極め、出塁に結びつけていることが分かる。

「今度は守備を見てみましょう。無難にこなしていると言えますが、気になる点があったのも事実です。5月4日のヤクルト戦は3回表、巨人先発の戸郷投手からヤクルトの鈴木叶選手が3ランホームランを放ちます。巨人は4回裏に1点を返しますが、次の5回表にヤクルトは1点を追加。さらに2アウト2塁で内山壮真選手がレフト前にヒットを放つと、ボールはダルベック選手に中継されました」

 2塁ランナーはホームに向かって突進していた。もしダルベックがキャッチャーに向かって投げれば、ひょっとするとアウトにできたかもしれないという状況だった。

「ところがダルベック選手は1塁ランナーが気になってしまったのでしょう。どうするべきか迷ってしまい、最終的にはホームにも1塁にもボールを投げることができませんでした。結果、ヤクルトが5対1と巨人を突き放してしまったのです。私は非常にもったいないプレーだと思います。3点差なら、まだチームの士気は保たれます。逆転の可能性があると信じることができます。しかし5回裏で4点差となると、やはり諦めムードが出てくるのは事実です」(同・前田氏)

打撃は折り紙付き

 前田氏は「ダルベック選手が送球を躊躇してしまったことは、批判されるほどの“怠慢プレー”ではないとも思います」と言う。

「ただし、ペナントレース後半の競っている状況や、ポストシーズンだと1点が試合を決めることがあります。そんな重要な場面で、あのようなプレーをしてしまうと、手痛い敗北の原因になりかねません。日本のプロ野球はMLBに比べると、守備の要求レベルは高いと思います。今後の厳しい場面でダルベック選手はどんな守備を見せるのか、日本野球にキャッチアップできるのか、気になる点だと思います」

 とはいえ、守備のミスを帳消しにできるほど、ダルベックの打撃に期待が持てるのも事実だという。

「ホームランが打てるバッターであり、なおかつ選球眼が良いのでピッチャーは神経を使うはずです。160キロ台のストレートを投げられるピッチャーならば話は違いますが、150キロ台ならストレートをストライクゾーンに投げることは怖くてできないでしょう。ストレートはボール球として使い、変化球で四隅のギリギリを攻めていく。高目はホームランが怖いですが見せ球にして、勝負球は低目です」(同・前田氏)

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