阪神「不動の1番」近本光司の穴を埋めるのは誰か…浮上する「日替わり起用」「1番・森下翔太」案を元阪神4番が「どちらにも反対です」と断じる理由
4月26日、甲子園では阪神・広島戦が行われた。8回裏、マウンドには広島の高太一、打席には阪神の近本光司。そして高が投げた151キロのストレートは近本の左手首を直撃した。近本は倒れ込み、しばらくうずくまって全く動けなかった。代走が送られ、近本が病院で検査を受けると、左手首が骨折していたことが判明した。長期離脱の可能性が高いと見られており、スポーツ紙は一斉に「リーグV2を目指す藤川阪神にとっては非常に痛手」と報じた。
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野球解説者の広澤克己氏はヤクルト、巨人、阪神の3球団で主軸打者として活躍し、全ての球団で4番を任された経験を持つ。さらに2007年と08年は阪神の一軍打撃コーチとして選手の指導に当たった。
阪神OBの広澤氏は「近本選手の抜けた穴は、チームにとって非常に大きなものであることは間違いありません」と言う。
「昨シーズンは140試合に出場し、打率2割7分9厘、32盗塁を記録しました。まさに打って走ってという優れたリードオフマンです。近本選手が塁に出て、それを森下翔太、佐藤輝明、大山悠輔というクリーンナップの3選手が得点に結びつける。これが阪神の“勝利の方程式”です。今シーズンの近本選手は少し打撃不振に悩んでいましたが、それでも先頭打者としてなくてはならない存在でした」
セ・リーグ連覇を目指す阪神にとって、ペナントレース開幕早々に“不動の1番”を欠くのは大打撃と言う他ない。一方で広澤氏はこうも言う。
「クリーンナップが長期離脱した場合、代わりを見つけるのは大変です。一方、1番や2番は少なくとも候補者なら見つけられます。どうにかして近本選手不在という危機をしのぐしかありません」
4月28日のヤクルト戦で阪神の1番には福島圭音が起用された。圭音と書いて「けいん」。2001年10月生まれの24歳で、2023年のドラフト会議で育成2位指名を受けて入団した。栃木県の白鴎大学で外野手として活躍し、関甲新学生野球連盟の1部リーグにおける首位打者、最多安打、最多盗塁、最高出塁率、ベストナインなどを獲得している。
日替わり起用の問題点
まさに近本の“後継者”という印象も受けるが、ネット上では「福島選手にこだわらず、藤川球児監督は他の選手も積極的に抜擢し、思い切って日替わり起用に踏み切ってほしい」という阪神ファンの投稿も目立つ。
確かに近本の穴を埋める選手が「1番・センター」である必要はない。打順とポジションを切り離せば、候補者の数は増えるだろう。そして候補者をふるいに掛けるためには、「日替わり起用が最も合理的な選抜方法」というわけだ。
「デッドボールで交替するまで、近本選手の打率は2割5分で、福島選手の打率も同じぐらいでした。つまり藤川監督は近本選手の打順とポジションを、そのまま福島選手にスライドさせたことになります。ネット上の『1番・センターである必要はない』という意見には賛成しますが、日替わり起用は反対です。かつてのプロ野球には仰木彬さんのように、選手の状態を本人以上に見抜き、あっと驚くような“日替わり抜擢”でチームを勝利に導く監督もいました。ただ、こうした“勝負師”のような才能を持っている監督はやはり稀でしょう。一度福島選手を起用したのなら、1週間とか2週間の期限を設けて使い続け、様子を見るという方法が妥当だと思います」(同・広澤氏)
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