女性天皇を認めなければ「象徴天皇制は危機を迎えかねない」 専門家が警鐘 「与党は世論を無視」

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「象徴天皇制は危機を迎えかねない」

 昨年5月、「女性宮家の創設を」との提言を掲げて保守派を驚かせた「読売新聞」も、4月16日付の社説で、こう論じている。

〈80年間も民間人として生活してきた旧宮家の人を唐突に皇族に復帰させ、その後生まれた男子を天皇と想定することに、国民の理解が得られるのか〉

 笠原氏が続けて、

「現在、議論の対象とされているのは、1947年に皇籍から離脱した伏見宮系11宮家の方々。ただし戦前にも、“臣籍降下”という形で離脱した方々はいました。これらの子孫にも男系男子は存在し得るのに、なぜ戦後の11宮家だけに限定するのか。この点は、門地による差別を禁じた憲法第14条に抵触する恐れがあります」

 象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院の河西秀哉教授が言う。

「国会議員が強調する“静謐な環境での議論”は大切だとは思いますが、国会中継とは異なり、与野党協議で何がどう論じられているのか、国民には見えません。世論調査で賛成の多い女性天皇についても、与党は耳を傾けようとしない。可視化して関心を呼ぶ議論にしないと、国民の理解は深まりません。昭和から現在に至るまで、皇室は国民の関心とともに支持を集めてきました。現在はこれに逆行する形で制度が作られようとしています。このまま突き進めば、象徴天皇制は危機を迎えかねません」

 愛子さまは今年12月に25歳となられる。これ以上「将来は五里霧中」の状態を強いるなど、あってはならないのだが……。

 前編では、皇室典範の改正を巡る与野党の動きなどについて報じている。

週刊新潮 2026年4月30日号掲載

特集「麻生太郎が皇室典範改正に前のめりでも『愛子天皇』は五里霧中」より

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