日経平均“6万円突破”でも専門家が「今は絶対に株に手を出してはならない」と説く理由…日経平均以外のきちんと確認すべき“指標”とは
上がっていないTOPIX
一方の東証株価指数(TOPIX)は、20世紀の1966年に始まったニューヨーク証券取引所総合指数の東京版だ。
「ニューヨーク証券取引所総合株価指数は、全ての銘柄の時価総額(=株価×株数)を合計した金額が、基準時である1965年12月31日の時価総額合計を50とした基準値の何倍かを計算して算出します。現在は、基準時を2002年12月31日とし、基準値を5000としています。全ての上場銘柄を対象とするので銘柄選抜の恣意性を排除していますし、株価ではなく時価総額を合計するので値嵩株に左右されることがありません。東証株価指数は、1968年1月4日の時価総額(約8・6兆円)を基準値100として、現在の東証市場(プライム等)全上場株の時価総額合計がどれだけ増減しているかを示します。4月23日の取引を見てみると、20世紀型の株式時価総額平均指標である東証株価指数(TOPIX)は、一日中ほとんど上がりも下りもしませんでした。19世紀型の株価平均指標である日経平均株価が急騰したり急落したりする場面があったのとは対照的です。19世紀型の平均株価を現在も用いているのは、日本とアメリカだけです。他の国は、中国やインドも含めて、20世紀型の時価総額指数を用いています。19世紀型の平均株価など廃止してしまえばよいのですけれど、日経平均株価は日本経済新聞が算出し、ダウ・ジョーンズ平均株価はウォール・ストリート・ジャーナルが算出しているので、21世紀の今も使われています」(同・田代氏)
世界経済の不確実性
日経平均株価だけを見ていれば、「今、株に手を出さないのは損だ」と思ってしまう。だがTOPIXは横ばいか下落を示し、なおかつ4月23日には約7割の株価が下がったと知れば躊躇を感じる人は多いだろう。4月27日には日経平均株価の終値が初めて6万円を超えたが、全3748銘柄のうち値上がりしたのは全体の37・7%に当たる1414銘柄で、5・8%の216銘柄は変わらず、55・5%の2081銘柄は下落した。
株への投資が危険なのは、まだまだ他にも理由がある。田代氏は「今、株に手を出すべきではないのは、世界経済の不確実性が高まっているからです」と指摘する。
第2回【“株はインフレに強い”は過大評価…今が株の買い時と言えない「5つのリスク」を専門家が解説 “年末には日経平均7万円”は眉唾か】では、世界経済の不確実性は高まっており、いつ株式市況で暴落が起きても不思議ではないというリスクについてお伝えする──。
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