ヤクルト、評論家の最下位予想を覆す“快進撃”…“圧巻の投球”に他球団が舌を巻く「2人の新戦力」とは

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勢いは本物か、それとも一過性か

 池山隆寛監督の「送りバントに頼らない」方針が際立つ。犠打数はわずか2で、12球団でも突出して少ない。他球団のアナリストはこう指摘する。

「無死一塁からの送りバントは確率的に非効率とされています。日本では依然として“まず進塁”という発想が強いですが、ヤクルトはそこに頼っていない。村上が抜けて長打力が落ちた状況なら小技に寄りがちですが、むしろ逆の選択をしているのは興味深い。一方でリスクが大きい作戦と言われる盗塁は積極的で、リーグ上位の数字を残している。限られた戦力で得点を取りにいく意思が明確です」

 4月18日の巨人戦では、1点を追う9回裏に田中陽翔と丸山和郁の連続二塁打で追いつくと、丸山が三塁へ盗塁。最後は長岡の適時打でサヨナラ勝ちを収めた。相手は守護神のライデル・マルティネス。この1勝の価値は大きい。

 2015年、2022年と前年最下位から優勝を果たしているだけに、今季も同じ軌道を期待する声は少なくない。勢いは本物か、それとも一過性か。池山ヤクルトの戦いは、シーズンの行方を占う試金石となりそうだ。

※成績は4月22日試合終了時点

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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