高額年俸が重荷に…結果が出ない「ベテラン選手」に突きつけられる“非情な現実”

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シーズン前半の出遅れが命取りになるケースも

 重要なのは、その先だ。

「ただ、年俸が高くなれば当然球団側が求める基準も上がり、結果を残せなかった時のダウン幅も通常の査定とは全く異なるものになります。大体前半戦が終わる7月頃には来季に向けての検討が始まり、まず年俸の高く、結果が出ていない選手をどうするかという話になります。そういった選手は交渉が長引くことも多いからです。後半戦は現場も当然来季以降に向けて新たな戦力を抜擢することが増えますから、ベテランはさらに厳しくなります。シーズン前半の出遅れが命取りになるケースもありますね」

 一昨年では当時楽天でプレーしていた田中将大が開幕から出遅れて一軍わずか1試合の登板に終わり、オフの契約交渉では大幅な減額提示を受けて退団することになっている。田中は幸い、巨人からオファーがあり、今年もプレーを続けているが、現役続行の危機だったことは間違いないだろう。

 今年も開幕してからここまで一軍での出場がなく、今年で契約が切れる高額年俸の選手は少なくない。主な選手をピックアップしてみると、西勇輝(阪神/推定年俸3億円)、梅野隆太郎(阪神/1億2000万円)、大瀬良大地(広島/2億円)、石山泰稚(ヤクルト/1億2000万円)、岸孝之(楽天/1億8000万円)、中村奨吾(ロッテ/2億円)といった顔ぶれで、いずれも高額年俸を背負う主力クラスの選手たちである。

 他にも浅村栄斗(楽天/推定年俸5億円)、坂本勇人(巨人/推定年俸3億円)なども試合には出場しているものの、結果が出ていないのが現状だ。

 ここまで名前を挙げた選手はいずれも実績が抜群で、球団にとっても功労者ばかりである。しかし田中将大のようにシビアな評価を下される可能性もあるだろう。残されたチャンスで年俸に見合った存在感を示せるか。どこまで巻き返せるか。高額年俸という“重圧”とどう向き合うのか、その真価が問われる。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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