トランプ大統領はなぜ「支持率35%」でも全く強気を崩さないのか 専門家が「たとえ中間選挙で大敗してもトランプ政権はレームダックに陥らない」と説く納得の理由

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“民意”を無視するトランプ大統領

 そして2月28日、アメリカとイスラエルはイランを攻撃。たちまち原油価格は上昇し、アメリカの庶民生活を直撃した。その結果、CNNの世論調査で支持率35%という歴史的な数字を記録したのは前に見た通りだ。

 こうして時系列で再確認してみると、トランプ政権が間もなくレームダックを迎えるという指摘には強い説得力を感じる。

 ところが、である。アメリカ現代政治を専門とする上智大学の前嶋和弘教授は「たとえ中間選挙で共和党が大敗北したとしても、トランプ政権は強気の姿勢を崩さない可能性が高いと考えています」と言う。

「まず、今のアメリカでは“未曾有の分断”と“未曾有の拮抗”が共存しています。具体的には共和党の支持者が3割、民主党の支持者が3割、無党派層が4割というのが今のアメリカ社会の見取り図です。ニクソン大統領の時代なら、共和党の支持者も民主党の支持者も現政権に対して共に『NO』を突きつけることはありました。ところが、今は分断が深刻なので、世論調査は支持政党によって極端な結果になります。CNNだけでなく他の世論調査を見ても、トランプ大統領の支持率は民主党支持者だと数%なのに対し、共和党支持者の支持率は80%から90%なのです。3割の85%は25・5%、90%は27%となり、これに無党派層の一部が上乗せされてCNNの数値になったと考えられます」

30%が喜ぶ政策

 未曾有の分断と未曾有の拮抗が併存しているため、トランプ政権は全てのアメリカ人を対象とした政策を実施しない。不支持の70%は無視し、自分を応援してくれる30%の有権者だけを見て政治を行っているという。

 極端な移民排斥、関税政策、イランへの軍事作戦も全て「30%が喜ぶ政策」だと前嶋教授は指摘する。

 となれば、たとえ中間選挙で共和党が敗北しても、トランプ政権は傲慢に無視する可能性も否定できない。第2回【そんな“裏技”があるのか…イラン人を「動物」と呼ぶトランプ大統領が、米憲法の禁じる“3期目”突入という驚愕のシナリオ】では、トランプ大統領は今後もやりたい放題の政治を続けるどころか、驚愕の裏技で第3次トランプ政権の誕生を目論んでも不思議はないという予測について詳しくお伝えする──。

デイリー新潮編集部

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