「ぶっちゃけAIで作った動画のほうがクオリティ高くないですか?」 激変する広告業界の現状を“中の人”はどう考えているのか…25年間でネット広告は「70倍増」、新聞広告は「4分の1」に

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AIの方がクオリティ高いじゃないですか

 また、「CM制作は儲からない」とはいうものの、広告パーソンにとっては、自分の腕の見せ所。だが、昨今のAIの台頭で、その見せ場すらなくなりつつあるという。

 必死になって動画の内容を考え、絵コンテを書き、いざプレゼンに臨む。その際、あくまで「仮」としてAIに指示して作った動画も見せる。と、詳しい説明も聞かず、あっさり、「この方向でいきましょう」となる。

 残念なことだが、人間が映像の中身を口頭や絵で説明するより、AIで作った動画の方が格段にイメージを伝えやすい。だが、いざゴーサインが出て、実際に役者に演技をしてもらい、ロケを含めた本番の撮影を行うと、予算が渋いせいもあって、デキはイマイチ。クライアントからは「AIの方がクオリティ高いじゃないですか……」と身も蓋もないことを言われてしまう。

 ここまで来ると、プランナーを抜きにして、クライアントが自社のAI使いが得意な社員にCM制作を任せる時代がくる可能性もある。今後はタレント事務所のなかにも、自社タレントをAIで動かし、セリフを言わせても良いと考える事務所が現れる可能性もある。割安で使わせてくれれば、価格の問題も解決する。

 いずれにせよ、インターネットがメディア界の勢力図を大きく書き換えてしまった現在の広告業界は、とにかくトレンドが目まぐるしく変わり、動きが速い。

 広告業界はそんなダイナミックなうねりの中に身を置いて働くことができ、世の中の最先端を見られる業種になっている。希望者は昔ほど多くないので、「その先の起業・転職」を見越して就職・転職するにあたっては狙い目なのかもしれない。

ネットニュース編集者・中川淳一郎

デイリー新潮編集部

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