「異色の“食”ドラマ」7年ぶり続編…派手さは皆無でも“世界190カ国”に配信 居酒屋横丁の「めしや」が国境を越えて愛される理由

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なぜ世界でウケたのか?

 一方、国内で動画配信サービスをスタートさせたばかりで、オリジナル作品製作をほとんど手がけていなかったNetflix(ネトフリ)が、16年10月に「深夜食堂|Tokyo Stories|」、19年10月に「深夜食堂|Tokyo Stories Season2|」をそれぞれ世界190カ国で配信。これにより、作品は一気に海外へと広がっていった。

「海賊版がアジア各国を中心に出回り、さらに人気が上昇しました。その結果、12年と14年には韓国でミュージカル化され、中国では18年と19年に舞台版が上演。さらに台湾でも12年と13年に演劇化されています。劇場版も台湾、韓国、香港で公開されヒットを記録し、第2弾は17年に中国でも公開されただけでなく、19年には中国版映画が製作されるまでになりました」(同前)

 近年のネトフリ作品では、1975年の高倉健さん主演作をリブートした「新幹線大爆破」(25年)や、直木賞作家・今村翔吾さん(41)の小説を映像化した時代劇アクション大作「イクサガミ」など、潤沢な予算を投じた派手な作品が相次いでいる。そのようなスケール感の大きい作品が並ぶ中で、「深夜食堂」のような静かな会話劇が長く支持され続けている点は注目に値するといえるだろう。

「シリーズ1作の放送後に中国へ出張した際、現地の取引先の社員が『深夜食堂』の大ファンで、『自分もあの店に行って好きな料理を作ってもらいたい』と語っていました。余計な干渉をしないマスターの距離感も魅力のようです。国は違っても、人は誰しも“心のすきま”を埋めてくれる存在を求めている。さらに、食というテーマは文化差がありながらも極めて普遍的で、どの国にも『懐かしい味』『思い出の料理』があるため、物語の核が理解されやすい。だからこそ各国でリメイクする際も、その土地の料理に置き換えることができるのです」(テレビ局関係者)

 7年ぶりのシリーズ復活だが、人気も国際的なだけに、展開が楽しみだ。

デイリー新潮編集部

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