気象庁が「酷暑日」の“新名称”を募集 理由は「社会的な関心が高まっているから」
「気象庁が決定したわけではない」
今年も暑さにあえぐのか。もはや最高気温40度以上の地点が出たとの報にも驚かなくなったが、そんな殺人的暑さの日の呼称を気象庁が募っている。アレ、「酷暑日」だったはずでは?
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気象庁がアンケートを開始したのは2月末。「40度を超える日が毎年観測され、社会的な関心も高まっている」との理由からだ。
現在、最高気温25度以上の日は「夏日」、30度以上が「真夏日」、35度以上が「猛暑日」と一般に称され、近年は40度以上の日について「酷暑日」という言葉も見聞きする。が、
「『酷暑日』だけは日本気象協会が定めたもので、気象庁が決定したわけではないんです」(社会部記者)
そう、酷暑日は2022年に日本気象協会が気象予報士130人にアンケートを実施し、それに基づいて決めた言葉に過ぎないのだ。そもそも気象庁が政府の機関であるのに対し、同協会は気象をはじめとする自然現象を観測し、天気予報などを提供する一般財団法人だ。とはいえ、1990年代初頭に気象業務法が改正され、予報の仕事が民間に開放されるまで、テレビなどでの気象解説ほかは協会がほぼ一手に引き受けてきた。かくも由緒ある協会の付けた名称を今般、国が「再考」するというわけだ。
既存の言葉の中で“暑さ”を表現
気象庁はアンケートで13の候補をまず挙げた。「酷暑日」のほかに「炎暑日」「激暑日」「厳暑日」「極暑日」「超猛暑日」などが見られ、これら以外の名称も募集する。気象庁によると、
「気象協会が酷暑日と定めていることは承知しており、新たな用語の候補にこれを盛り込むことについては了解をいただきました。その他の名称の候補については、できるだけ既存の言葉の中で暑さを表現できるものを並べております」
一方の気象協会に聞くと、
「どの言葉がどの程度選ばれるのか。一般のみなさんと同じく注目しています」
酷暑日に決まればうれしいところだろうが、別の言葉になった場合はどう対応するか。その点は「まだ何も決まっていない」と言う。SNSではアンケートをきっかけに「凡暑日(ボンジョビ)にしよう」などと大喜利じみた盛り上がりも。
だが、気象庁は「候補以外の名称の応募もある」とは言うものの、中身や投票数、割合については明かさないそう。それどころか、アンケートの最終結果も非公表とする方針だ。
「アンケートはあくまでも用語が国民の肌感覚と合っているかどうかを考える上での参考資料としたい。最終的には、気象の専門家や、文化庁文化審議会国語分科会の委員経験者といった国語の専門家の方に審議をお願いして決定します」
たとえ名称が変わったところで、暑さは和らぎそうにもないが。


