藤浪晋太郎「開幕2軍」の深刻すぎる理由 「ブルペンでは目を見張る投球。でも打者が立つと…」 DeNAが誇るAI解析でも制球難は改善せず

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これまでの投げ方が体に染みついている

 翌25年はマリナーズとマイナー契約を結んだが、メジャー昇格の機会がないまま6月中旬に自由契約に。このタイミングで熱烈なラブコールを送ったのがDeNAだった。球団の“売り”であるAIやメカニクスのデータ班がサポートすることで制球力が改善し、もう一度輝きを取り戻せると判断。3年ぶりの日本球界復帰が話題になったが、6試合登板で1勝0敗、防御率4.09に終わった。先発で起用され、シーズン終盤は救援に配置転換されたため調整が難しい部分はあっただろう。だが、22イニングで11四死球と制球力が改善されたとは言えない。先発ローテーション入りを狙った今年もオープン戦に登板してストライクゾーンで勝負できていない。

 阪神時代にチームメートだった球界OBは「AIを駆使して制球力が改善されるとしても時間はかかると思います。これまでの投げ方が体に染みついていますし、意識を変えるのは容易ではない。阪神も科学的な見地からフォーム修正に取り組んでいましたし、メジャーだって同じように投球のメカニズムを分析していたでしょうから」と指摘する。

 メカニックの力だけで簡単に改善できるほど、藤浪の制球難は簡単で単純な課題ではなかったようだ。

ビシエドの成功

 もっとも、これをもってAIを駆使して選手の能力を伸ばすDeNAの取り組みが上手くいっていないと結論づけるのは早計だ。例えば、竹田祐、吉野光樹両投手はデータを分析する球団スタッフやコーチの助言を基にトレーニングに取り組み、球速が大幅にアップしている。また、藤浪と同様に昨年のシーズン途中に加入したダヤン・ビシエドはオープン戦で30打数11安打、打率.367、2本塁打、10打点の好成績を収めた。14日のソフトバンク戦(横浜)では同点の7回2死一塁で代打起用されると、オスナの内角高めに食い込む151キロ直球を叩き込んだ。

「中日時代は苦手なコースだったので驚きました。ビシエドはDeNAに入団してスイング軌道が明らかに変わりました。中日では立浪和義前監督に打撃スタイルの変更を求められて出場機会が激減しましたが、移籍して状況が好転している。持ち味のコンタクト能力を維持しつつ、打球の角度を上げるスイングに変化して長打が増えている。体を絞った本人の努力は当然ありますが、球団サイドの分析を基に打撃の修正に取り組んだことが好調の要因になっていると思います」(他球団のスコアラー)

復活してもらわなければ困る

 ビシエドと藤浪は現時点で明暗が分かれる形になっているが、まだシーズンは始まっていない。DeNAの先発陣を見ると、シーズンを通じて計算できる投手は東克樹しかいない。阪神から移籍したジョン・デュプランティエは移籍1年目の昨年にシーズン制覇の立役者となったが、後半戦は故障で投げられない時期が長かった。リリーバーから先発転向した入江大生も故障が多いのがネックだ。先発陣の層が厚いとは言えないチーム事情で藤浪は復活してもらわなければ困る。球団のAI解析で判明した課題と向き合い、制球力の改善に取り組んでいる日々が報われる時がくるか。

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