“激痛見栄っ張り美人”(37)を加藤ローサが熱演 「容姿しか武器がない馬鹿すぎる女」が婚活にひた走る
婚活をテーマにしたドラマは数多くあるものの、ドキュメンタリーには到底かなわない。特に「ザ・ノンフィクション」(フジ)の「婚活漂流記」シリーズに勝るものはない。恋愛が不得手で真面目な男女が苦戦する様子を追うのだが、毎回結婚の意義を考えさせられる。真剣なだけに痛みや傷の深さは計り知れないが、普段からダメ出しやツッコミを入れてくれる人がそばにいなかった悲劇も感じる。
【写真を見る】「激痛見栄っ張り美人(37)」を熱演する加藤ローサ
その点、このドラマのヒロインは恵まれている。婚活の師匠で、痛いところもすべて突きまくってくる戦友がいるから。「婚活バトルフィールド37」の話である。
あの手この手で描かれて、やや食傷気味の婚活モノだし、婚活市場を戦場に例える映像にも既視感が。しかも「婚活1000本ノック」(2024年・フジ)で好演した福田麻貴もいるではないか。これは分が悪いと思っていたのだが、ヒロイン・赤木ユカを演じる加藤ローサが面白くてね。目が離せなくなっちゃった。
ユカは口と性格が悪くて、見栄っ張りの美人。モテた若い頃で精神的な成長が止まっているという激痛の37歳。美人でも婚活市場では敬遠されるお年頃だが、自分のスペックも顧みず、高収入・高身長のハイスペイケメンしか眼中にない。しかも眼中にない男にはあからさまな塩対応。全方位にこびを売るあざとさもない。その潔さと不器用さは正直、婚活に向かない。心配した母(榊原郁恵)が代理婚活まで手を出すも、極度のマザコン(東根作寿英)で大失敗。マッチングアプリではヤリ目男子(鈴木康介)や子持ち既婚者(久保田悠来)にだまされ、結婚相談所ではまったく好みではない男(内野謙太)に交際を断られ、惨敗続きだが、ちっともめげない。ローサのかわいらしさとふてぶてしさが存分に生きる役どころである。
ユカが派遣で働く会社の正社員で、同い年の青島知恵子を演じるのが福田。婚活歴8年のベテラン、元経産省勤務という謎の経歴をもつ同僚だ。二人は婚活会場で偶然居合わせたことから距離が縮まる。親友でも仲良しでもないが、切磋琢磨の戦友になっていく。「女の連帯」が副題と思うと、途端に興味も湧いてきてね。
ユカは口も性格も酒癖も悪いが、ついでに往生際も悪い。12回も浮気されて見限った男・黒崎タカシ(桐山 漣)をいまだに忘れられない。浮気を悪びれることもなく、結婚する気も1ミクロンもないが、別れた後もフラッとユカの家に来てはくつろぐタカシ。ユカを赤木と名字で呼び、相棒という曖昧な関係で濁して、ユカの心を惑わせる。
一方、青島には結婚相談所で圧の強いやり手アドバイザー(赤間麻里子)に薦められた男がいる。恋愛経験ゼロのド真面目な公務員・31歳の内田和樹(戸塚純貴)だ。ドライな青島と優柔不断な内田の恋の行方も気になるところだ。男性陣も細部に技が光る適役で固めている。
容姿以外の武器を持たず、馬鹿すぎるユカと、容姿以外の武器(知力・洞察力・財力・経歴)が強すぎる青島。この二人の面白さや魅力が、意中の男に伝わっていくはず(私には伝わったよ)。








