「変態」でも「やくざ」でも何でも挑戦…「鈴木亮平」が怪物級の役者になっていた 大ヒット「リブート」最終回は43歳の誕生日

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潤沢な予算

 とはいえ、「リブート」の成功は鈴木ひとりの力ではないのも確か。同ドラマのプロデューサーも言っているように、顔を他人に変えるサスペンスというのは1997年に制作されたジョン・ウー監督の米映画「フェイス/オフ」など前例があり、主人公が自分を陥れた敵の顔に整形して本人になりすますという「リブート」の設定は同作と似ている。

 また、2021年放送の同じく日曜劇場「天国と地獄 ~サイコな2人~」は刑事(綾瀬はるか)と殺人鬼(高橋一生)が入れ替わるという類似の構成だった。一昨年4月期の日曜劇場「アンチヒーロー」で描かれた殺人と冤罪のどんでん返しも踏襲されており、善人と悪人の反転、嘘が嘘を呼ぶ展開は日曜劇場の定番ストーリーとなった観がある。

 つまり、今回の「リブート」自体、過去の日曜劇場のエッセンスを取り入れて仕上げた“リブート(再起動)”ドラマというわけだ。そのクオリティーを支えているのが当然ながら潤沢な予算である。

 TBS関係者はこう証言している。

「鈴木が同じ顔を持つパティシエと悪徳刑事の2役を同時に演じるシーンは、日本に1台しかないモーションコントロールカメラ『SISU』を使用しています。また、照明の光量の強さ、費用のかかる夜の撮影や路上ロケ、さらにはカーチェイスまで取り入れており、莫大な予算を使って撮影されていることが分かります。一目で低予算と分かる民放連続ドラマが氾濫するなか、他局の優に2倍のコストを投入している日曜劇場の独走ぶりは当然といえば当然なのです」

 このようにレベルの高い「リブート」を見て歯痒い思いをしているのはフジテレビだろう。「リブート」の脚本を担当した黒岩勉氏はもともと2008年のフジテレビヤングシナリオ大賞で佳作を受賞して2009年「世にも奇妙な物語」で脚本家デビューした経歴の持ち主だからだ。

「黒岩氏は『絶対零度~特殊犯罪潜入捜査~」(2011年)や『謎解きはディナーのあとで』(同)シリーズなど主にフジテレビのドラマで活躍してきましたが、『グランメゾン東京』(19年、TBSテレビ)あたりからTBSに軸足を移し『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(20年)、『ラストマン-全盲の捜査官-』(23年)などを経て今回の『リブート』をヒットさせています。今年、フジが映画化する『全領域異常解決室』も脚本は黒岩氏です。『リブート』の主要キャストは鈴木亮平と松山ケンイチ、『全領域』は藤原竜也で、全員ホリプロ所属です。ホリプロからの信頼が厚いのも黒岩氏の強みでしょうね」

 鈴木亮平が怪物級の俳優になった背景としては、ヒットメーカーの脚本家に加え、予算面でバックアップするTBS、さらには変態でもやくざでも役者が望めば何にでも挑戦させるホリプロの太っ腹ぶりもある。

 奇しくも3月29日放送予定の「リブート」最終話は、鈴木の43歳の誕生日。興奮が最高潮に達する圧巻の最終回となるか。

デイリー新潮編集部

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