フジテレビの二の舞いに… 「マンガワン問題」で小学館が恐れる“最悪の結末”

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 集英社や講談社などと並ぶ漫画業界大手の小学館。コミック配信アプリ「マンガワン」を巡る不祥事によって、社内に混乱をきたしているという。発覚以降、日増しに世論の風当たりが強まり、最悪の結果を迎える可能性も出てきた。

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教え子に排泄物を

 目下、小学館は非常事態となっている。

〈自宅への押しかけや脅迫行為を受けている方は、警察に対応を依頼しますので、総務課までご連絡ください。また、精神的不安などありましたら、人事・人材課または健康相談室までご相談ください〉

 日々、社長室から全社員に送信されるメールの中には、このように社員の心身を気遣う文言が付け加えられることもあるそうだ。全社を挙げて厳戒態勢が敷かれているといえよう。

 社会部記者が事の経緯を振り返るには、

「マンガワンで連載していた『堕天作戦』の作者である山本章一というペンネームの漫画家が2020年、逮捕・略式起訴され、罰金刑を受けました。結果、22年10月に掲載が終了したにもかかわらず、その2カ月後の22年末からペンネームを“一路一”に変え、マンガワンで『常人仮面』の原作者として再び連載を担当。以上の事実が明るみに出て、小学館は批判を浴びたのです」

 山本氏は、被害女性から民事訴訟を提起されており、先月20日に一審の判決を迎えたばかりだった。私立高で美術講師をしていた彼は、未成年だった教え子に自身の排泄物を食べさせるなどの性加害を繰り返していたとされ、1100万円の賠償命令が下った。その後、双方が控訴する異例の展開となっている。

「問題は、山本氏が被害女性と係争中だったのに、マンガワンが彼女の気持ちを蔑(ないがし)ろにして、彼を再起用したことです。今月5日、小学館の取締役が電話で彼女に謝罪しました。小学館側は山本氏の再起用を知らなかったと言っており、被害女性も同社には処罰感情を抱いていません。もっとも今後の調査では何が出てくるか分からず、予断を許しません」(同)

「平身低頭で謝罪に回っている」

 現在、第三者委員会が調査にあたっているが、その間も批判の声は続いている。3月9日には、京都精華大学のマンガ学部が連携活動を一時停止することが決まったと報じられたが、影響は漫画にとどまらない。

「私たちが最も恐れているのは、スポンサーが一斉に引き上げてしまうことです」

 と、小学館の関係者が本音を漏らす。

「1922年に設立されたわが社の祖業は児童向け学習雑誌。戦後は総合出版社となる中で、多くの女性向け雑誌が立ち上げられました。今や収益の柱はコミック部門ですが、伝統的には子どもと女性を大切にしてきた会社なのです」(同)

 現在でも小学館は「CanCam」「美的」といった女性向けファッション・美容誌を計5誌、刊行している。児童向け雑誌は「コロコロコミック」「小学一年生」などの定期刊行物だけでも計7誌ある。

「『美的』はいまだコスメ業界に強い影響力を誇っており、出稿額が大きい。女性向けファッション誌や児童向け雑誌は、かつての勢いはありませんが、それでもわが社の重要な商品です。スポンサーから、性加害問題に甘いとそっぽを向かれないようにと、関係各所に平身低頭で謝罪に回っているところですよ」(同)

 幹部たちは、中居クンの問題でスポンサーが大挙して降りたフジテレビの二の舞いにならぬように、神経を尖らせているという。

週刊新潮 2026年3月19日号掲載

ワイド特集「他言無用」より

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