「山本太郎代表から違法性のある秘書雇用を依頼された」 れいわ新選組の元議員が実名告発 「勤務実態はゼロだった」

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「勤務実態はゼロ」

 それから任期中の3年間、A氏が多ケ谷氏の事務所に出勤したのは、年間でわずか数日だった。

「たまに給与明細を取りに寄る程度。秘書としての勤務実態はゼロです。Aは党事務所に勤務し、党の仕事に専念していました」(多ケ谷氏)

 この間、国はA氏に給与を払い続けたが、A氏に公設秘書としての勤務実態がないなら、国は公金を詐取されていたことになる。党務への対価を国が支払う理由はない。なぜ山本代表はこのようなインチキを多ケ谷氏に強いたのか。

「党の人件費を浮かせたいからです。小さい党だから大変なのだと思っていましたが、時間がたつにつれ、山本代表が党費を好き放題差配している実態が分かってきた。山本代表は自分の活動に党費を集中させたいからこそ、秘書枠の上納を強いてきたのです」(同)

 れいわの顔として山本代表は地方行脚に力を入れてきた。選挙でなくても、荷室を演説用舞台に改造したトラックで全国を遊説し、集会を開く。これに莫大(ばくだい)なカネがかかるというのだ。

「随行スタッフ十数人の人件費・宿泊費などは年間1億円くらいかかると聞きました。演説に花を添えるためバンドマンまで引き連れ、山本代表の身の回りの世話をしたり、演説内容をスライドで指し示す私設秘書も帯同する。こういうスタッフを所属国会議員の公設秘書として勤務させるのです」(同)

「真面目に政治活動をする議員にとってはうまみがない」

 24年10月の衆院選後には、協力した議員に“報酬”が入る制度もできたという。同年11月、名ばかりの秘書だったA氏から多ケ谷氏に送られてきたLINEメッセージがその証拠だ。A氏は山本代表の側近の一人である。

〈交付金の公平感を担保するために、代表のご指示により、すべての議員に対して以下のルールにて交付金の額を算出し、交付することになりました。

1・交付金基本交付額:30万円

2・役職手当:+20万円(対象者:代表、幹事長、両共同代表、たがや農業中小企業担当)

3・秘書の吐き出しに対して:政策秘書:+35万円 第一秘書:+30万円  第二秘書:+25万円 以上の(1)(2)(3)を合算した額を支払うことになります〉

 多ケ谷氏が解説する。

「秘書枠の“吐き出し”に協力した議員には政党交付金の分配を増額するというのです。キックバックのようなものですが、真面目に政治活動をしようとする議員にとっては全くうまみのない話です」

「おかしな制度であると進言した」

 増額分は第一秘書の枠を渡せば30万円×12カ月で年額360万円、第二秘書なら300万円。

「その程度の額を受け取るよりも、本当は秘書にちゃんと働いてもらう方がありがたい。キックバックの話も怪しく思い、党の事務局におかしな制度であると進言した上、2期目からは差し出しを断りました。本来、公設秘書は議員活動をサポートしてもらうために議員自らが雇うもの。しかし、新人議員の多くは私同様よく分からないまま差し出していたと聞いています。れいわは『山本太郎王国』。山本代表が人事権や予算を全て握っているので、にらまれたらロクなことがないのです。とはいえ私の認識不足で、違法性のある行為に加担させられたことについては反省しています」(多ケ谷氏)

 党の事情で違法性のある働き方を強いられる、れいわの職員たちも大変である。

 後編では、一方的に労働条件をコロコロ変えられ、退職に追い込まれた職員による告発を紹介する。

週刊新潮 2026年3月19日号掲載

特集「独裁『山本太郎』の大罪 『れいわ新選組』は秘書給与を“詐取”していた」より

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