バカリズムが「すぽると!」新キャプテンに 知性派の裏にある「ガチ球児」の素顔と、フジが託した“不祥事ゼロ”の安心感

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「アイドリング!!!」でMC

 バカリズムはフジテレビとの関係も深い。今ほど有名になる前から、バカリズムは長年にわたって「アイドリング!!!」というフジテレビのアイドル番組でMCを務めていた。その頃から彼の実力は認められていた。

 のちに「爆笑レッドカーペット」などのネタ番組に出演して、本格的に注目されるようになった。その後は「IPPONグランプリ」「オモクリ監督」など、彼の発想力や企画力が生かされる本格的なお笑い系の番組でも起用されることが多くなっていった。

 フジテレビにおけるバカリズムの代表作と言えるのが、2023~2025年にレギュラー放送されていた「私のバカせまい史」である。この番組では、誰も調べたことがないようなマニアックな事象の歴史を紹介していた。バカリズムはMCを務めるだけではなく、自ら台本に携わり、プレゼンター役を担当することもあった。この番組はクリエイターとしての彼の作品発表の場でもあったのだ。

 バカリズムは、与えられた役割をきちんとこなすタレントとしてフジテレビから高い評価を受けている。また、彼は私生活で派手に遊んでいるような噂もなく、品の良いイメージもある。少し前に大きなトラブルを経験して窮地に立たされたフジテレビにとって、不祥事のリスクが低いバカリズムは救世主のような存在なのだ。

 そのように総合的に考えると、バカリズムが「すぽると!」に起用されるのには十分な理由がある。彼は今回もフジテレビの期待に応えて、手堅く結果を出してくれるはずだ。

ラリー遠田(らりー・とおだ)
1979年、愛知県名古屋市生まれ。東京大学文学部卒業。テレビ番組制作会社勤務を経て、作家・ライター、お笑い評論家に。テレビ・お笑いに関する取材、執筆、イベント主催など多岐にわたる活動を行っている。お笑いムック『コメ旬』(キネマ旬報社)の編集長を務めた。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり 〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論』(イースト新書)、『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)、『松本人志とお笑いとテレビ』(中公新書ラクレ)など著書多数。

デイリー新潮編集部

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