和久田アナも加藤浩次も「あり得ない」…「ミヤネ屋」後継MC、浮上した「意外な実力派」

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読テレが制作する必然

 読テレが引き続き制作を担当するのは既定路線。「ミヤネ屋」は一昨年から2年連続で視聴率で「ゴゴスマ」に敗れたが、競り合ってきた。それ以前も視聴率は良かった。宮根氏の希望で番組は終わるが、それだけの理由で日テレは放送枠を奪えない。

 日テレ系列はどの局が全国ネット部分の放送枠を持つかを協議して決める。他系列もそう。各局の利益に直結するから、慎重に話し合う。

 中京テレビが制作する「ヒューマングルメンタリー オモウマい店」(火曜午後7時)が2021年に始まった際もそうだった。繰り返し話し合いが行われた。

 系列局は日テレの子会社ではない。独立した会社である。だから日テレが放送枠を自由にすることは出来ない。まして視聴率が悪いわけではない放送枠。それでも日テレがこの放送枠が欲しい場合、読テレに同等の利益が見込める放送枠を用意しなくてはならない。

 たとえば日テレが制作する情報番組「シューイチ」(日曜午前7時30分)は昨年4月から土曜にも放送されるようになった(午前5時55分)。読テレが制作していた同「ウェークアップ」(土曜午前8時)は放送枠を取られた形だ。もっとも、代わりに同時期、読テレの制作の同「サタデーLIVE ニュース ジグザグ」(同11時55分)が始まった。日テレは代わりの放送枠をつくった。「ミヤネ屋」は帯だから代わりの放送枠を見つけるのが難しい。

「もともと平日の午後2時台は日テレが制作していた」という声があるようだが、正しいとは言いがたい。「ミヤネ屋」の放送枠で1993年から2007年まで流れていた情報番組「ザ・ワイド」(平日午後1時55分)は日テレと読テレの共同制作だった。読テレの社員が複数、日テレ内に常駐していた。

 それ以前の1992年まで放送されていた「2時のワイドショー」(平日午後2時)、半年間で終わった1993年の「Beアップル2時!」(同)も読テレの制作だった。午後2時台は読テレの既得権のようなものなのである。

 日テレは最初からこの放送枠を欲しくはないだろう。まず人的な問題がある。後続番組をつくるためには各曜日に10人ずつ、計50人前後は必要だ。大所帯の日テレでもそんな人数は急には集められない。非正規スタッフの割合を高めても同じこと。

 読テレも後続番組を日テレに取られてしまったら、困ってしまう。「ミヤネ屋」を担当している社員、非正規スタッフの処遇を考えなくてはならない。

「ミヤネ屋」は20年も続いた。終了させるのも新しい番組をつくるのも簡単ではない。それもあって、9月末まで7カ月以上もある2月12日に降板が明かされたのだろう。通常なら発表は3カ月前程度である。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。1990年にスポーツニッポン新聞社に入社し、放送担当記者、専門委員。2015年に毎日新聞出版社に入社し、サンデー毎日編集次長。2019年に独立。前放送批評懇談会出版編集委員。

デイリー新潮編集部

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