高市首相に厳しい質問をするのは「イジワル」なのか 逆風からのスタートが生んだ“早苗推し”という社会現象の正体

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感情的な高市擁護

「心理学では『単純接触効果』と呼びますが、『よく会い、よく見る人には親近感が強まる』という傾向が人間にはあります。少数与党で苦労していた高市さんに対する親近感から『判官びいき』の集団心理が働いたように思います。その後、あれよあれよという間に高市さんのファンが増え、いわゆる“早苗推し”が多数派を占めるようになると、今度は『バンドワゴン効果』が顕著になりました。『人気がある商品は私もほしい』、『行列ができる店は私も食べたくなる』という心理状態で、“勝ち馬に乗る”効果のことです。『みんなが高市さんを応援しているから私も応援する』という有権者は衆院選の後半になると特に目立ちました」(同・志村氏)

 高市氏への批判に反発する有権者が少なくないのも、やはり「アンダードッグ効果」と「バンドワゴン効果」で説明できるという。

「高市さんを批判する野党、ジャーナリスト、元官僚などの識者・専門家、芸能人の言説はSNSを通じて拡散を続けました。最初に生じたのが『アンダードッグ効果』です。高市さんに対する批判を冷静に検証するというよりも、『袋叩きにされてかわいそう』、『首相なのに偉ぶらない、親しみやすい、いい人を叩くのはひどい』という感情的な擁護論が高まったのです」(同・志村氏)

高市旋風の原動力

「アンダードッグ効果」の次は「バンドワゴン効果」の出番だ。

「次第に高市さんを支持する層が増え、“アンチ高市”を批判するネット世論が主流派を占めるようになると、今度は『バンドワゴン効果』が生まれます。『みんなの意見を見ていると、やっぱり高市さんを叩くのは間違っているんだ』、『みんなと同じように私もXでリポストして高市さんを応援しよう』と“勝ち馬に乗る”人々が一気に増えたのです。今回の衆院選で吹き荒れた“高市旋風”は、『アンダードッグ効果』と『バンドワゴン効果』の強力なスパイラルによって誕生したと考えて間違いないでしょう」(同・志村氏)

 とはいえ、世論の動向を見ていると「叩くと溜飲が下がる政治家」が存在するのもまた事実だ。「叩くことが許されない政治家」と「叩くと誰もが喜ぶ政治家」の違いはどこにあるのか。

 第3回【高市首相「日本は強くなれる」が支持され、野田佳彦氏「民主主義が大きく後退する」が反発を招いた「集団心理」とは…野党がハマった“悲観的なメッセージ”の落とし穴】では、政治家の“ビジョン”が有権者に与える影響について詳細に報じている──。

デイリー新潮編集部

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