「今のあなたでは合格できない」TBS・OBの叱責で覚醒 小倉弘子アナ、お調子者だった大学生が“看板”を背負うまで
変装なし、夫と2人で堂々と
――今でも印象に残っている先輩からのアドバイスは。
「先輩アナウンサーの松下賢次さんから『ステーション・アナウンサーとしてのプライドを持つ』ということを学びました。つまり『TBSで発信するものは、TBSのアナウンサーがきちんと伝えなくてはいけない』と。いつどこにいても、自分はTBSの看板を背負っているという自覚を持っていなくてはいけないと肝に銘じてやってきました。今でもこの言葉は私の土台になっています」
――TBS時代は様々な人気番組に出演されていましたが、プライベートで買い物や街を歩くだけでも大変だったのでは。
「そんなことはないです。変装もしてないですし、普通にコンビニに入ったり、1人で電車に乗ったりしていました。たまにちょっと怖そうな方がくっついてきた時はすぐに交番に駆けこみましたが……。それこそ昔、夫と2人で歩いている時に週刊誌の方が追いかけてきた時はすぐに分かりましたよ。でも堂々としていましたね」
――令和世代のアナウンサーについてはどんな風に見ていますか。
「最近はアナウンサーになる前にインフルエンサーやアイドル、タレント活動を経験された方もいらっしゃいます。新人の頃から肝が据わっていますし、表情作りも昔とは違ってとても豊かですよね。いつの時代も人間が伝える以上、その人の個性が反映されるのは、今も昔も大きくは変わってないのかなと感じます」
――最近、若くして局アナを辞める方も多いですよね。
「私も辞めてしまった側なので言える立場ではありませんが、『もっといろんな経験ができたのに、早く辞めてしまうのはもったいないな』って思います。その反面、最近は得意なことを生かして活動したり、資格を取得したり、それぞれいろんな道があるんだなと思いますね」
――人間が伝えるからAIがニュースを読む時代へと変わってきました。これについてはどう思いますか。
「確かにAIがニュースを届ける時代がやってきましたよね。これからも徹底的に合理化されていくんだろうなとは思います。ただ、どこまでAIを許せて、どこからは人間じゃないと許せないのかという線引きも重要になってくるのかなって思います」
――例えば、どういうことでしょうか。
「災害などの緊急速報で『今すぐ逃げて!』という言葉は、AIで良いのかとかです。人が伝えるからこそ緊迫感や本気度が伝わってくると思いますし、それがアナウンサーの仕事だと思ってきました。これからも人間じゃないといけない領域は残る気がしているのですが…‥どうなるんでしょうね」
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第3回【「携帯を置いてよ」3歳息子の涙にパニック…51歳・元TBSアナ、1日10時間スマホと格闘した管理職時代の“限界”】では、小倉アナがTBS時代や家族について語っている。
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