「高市首相」と「小池都知事」を育んだ“テレビ黄金時代” レギュラー出演者が次々と“政界入り”を果たした“伝説の深夜番組”とは
日本における立憲政治は大日本帝国憲法が公布された1889(明治22)年から始まった。以来、様々な政治家が登場しては政界を去っていった。そして2016年に小池百合子知事(73)が、25年に高市早苗首相(64)が、共に女性初となる東京都知事と内閣総理大臣に就任した。日本が近代国家としてスタートを切ってから、国家と首都のトップが共に女性との時代が到来するには、約140年の歳月が必要だったことになる。(全2回の第1回)
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小池知事も高市首相も、いわゆる“ガラスの天井”を破った女性政治家として位置づけられている。他に彼女たちの共通点は何かと百人に聞けば、ひょっとすると百通りの回答が返ってくるかもしれない。
だが「小池さんと高市さんが政治家として“トップ”に昇りつめた理由の一つに、80年代と90年代に黄金期を迎えた“テレビ文化”の後押しがあったと思います」という経済ジャーナリストの志村昌彦氏の指摘に、少なくとも1960年代から70年代にかけて生まれた人なら「我が意を得たり」と大きく頷くのではないだろうか。
本論に入る前に、まずは小池知事と高市首相のテレビ業界との関わりを確認しておこう。小池氏は1979年、日本テレビのトーク番組「竹村健一の世相講談」のアシスタントキャスターとして初めてテレビ番組に起用された。
彼女の知名度が飛躍的に高まったのは1988年。テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」初代メインキャスターに就任してからだ。
高市氏は1989年、テレビ朝日「こだわりTV PRE★STAGE」のキャスターに就任した。この番組で参議院議員の蓮舫氏(58)と共演していたのだが、これは後で詳述する。
小池氏に殺到した出馬要請
「私は1964年に生まれ、大学を卒業すると生命保険会社に就職、国際投資部に配属されました。そのため最初に衝撃を受けたのは『ワールドビジネスサテライト』の小池さんです。午後11時半からの放送だったので、日本との時差をうまく利用し、欧米の最新マーケット情報を詳報したのです。新聞各紙をチェックして国際投資に関係する記事をレポートにまとめるという仕事があったので、すぐに『ワールドビジネスサテライト』は必ず見るべき番組になりました。テレビ番組が情報収集の対象になったのは初めてのことでした」(志村氏)
1992年に行われた参議院議員選挙で、小池知事は複数の政党から出馬を打診される。その理由は「ワールドビジネスサテライト」のキャスターとして、特にビジネスパーソンから高く評価されていたからだ。
一方、高市首相の場合はアメリカ下院議員の事務所に勤務した経歴が注目され、90年代からテレビで政治・経済・外交の解説者として脚光を浴びる。そして1993年にテレビ朝日「こだわりTV PRE★STAGE」の水曜キャスターに抜擢された。
より正確に説明すれば、タレントの飯星景子氏(62)がメインキャスターを担当。その脇を高市首相と蓮舫議員が固めるという構図だった。
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