「機械に話しかけるなんて」と思うシニアこそAIを活用すべき理由

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 ちまたはエーアイ、エーアイと五月蠅(うるさ)いけれど、いったい何が変わるっていうんだい?とボヤいている方はご用心。AIのおかげで生活が激変しつつあるのだ。

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「これまでAIって“賢い検索係”みたいなイメージだったと思うんですけども、それが“生活の横にいる相談相手”もしくは“秘書”のような役割に変わっていくというイメージです」

 と語るのは、ITジャーナリストの三上洋氏(60)。

「相談相手について具体的な例を挙げると、ショッピング。“こんなのが欲しい”って言うと、価格帯はこのくらいで、商品はこれとこれとこれがある、と比較リストを作ってくれ、ボタンを押せば注文完了っていうところまでいってくれるのです。欲しい商品が決まっていれば、複数サイトの価格比較をしてくれます。送料込みかどうかみたいな条件まできちんと比較して結果を出してくれるんです」

 あれ? でも一番安いサイトはまだ会員登録してないんだよなぁ……なんてことになっても、

「会員登録フォームを埋めてくれる。最後のボタンを押すという意思決定は自分でやらなきゃいけないんですけど、その手前までやってくれます」

シニアこそ豊かに

 旅行プランを練るなんていうのもお手の物だ。

「例えば“〇〇方面に〇日間、予算〇万円ぐらいで旅行に行きたい”とAI内蔵ブラウザに話しかければ、交通手段ごとのお薦めルートが紹介される。さらに日程や時刻などのスケジュール、回りやすい観光スポットの順番など詳細に教えてくれます」

 秘書としても有能である。

「“この人のメールに返信しておいて”って頼めば、内容を読み取った上で、こういうふうに返事をするべきというものを書いてくれる。それをチェックしてOKなら送信ボタンを押すだけです。役所や病院での書類の記入も、パチッと書類を写真に撮ってAIに尋ねれば、ここに名前、ここに〇〇、ここに〇〇というふうに丁寧に説明してくれるんです。“請求書を作って”みたいな使い方もできます。今までは、そうした類いの専用ソフトが必要でしたが、そうしたものも要らなくなってしまうんですね」

 例えば、冷蔵庫を開けて写真を撮り、“今ある材料で作れる献立を教えて”と尋ねれば、肉がある、野菜があるなどと判断して、“ビーフシチューができます”みたいに答えてくれる。むろん、調理方法も教えてくれる。実はこうした機能は大手メーカーが売り出している最新鋭冷蔵庫にも付いていたりするのだが、そんな高価で高機能な冷蔵庫をわざわざ買わなくても、パシャッとしてスマホに聞けば済むのである。

 ……と、ここまで読んでも尻込みしている方、もしや“機械に話しかける”ことを躊躇(ためら)っているのでは? 

「特に年配の方は、スマホに話しかけることにハードルを感じていますね。AIを使いこなせるか否かは、話しかけられるか否かに懸かっているともいえます。実はAIは相談相手として最高です。若者は恋愛相談もAIにしているほどです」

 AIを他人事にしか思っていないシニアも多かろう。

「シニアはスマホを見たがりませんよね。老眼で。かくいう私もそうなんですが。でも文字が見えなくても声で答えてくれるのがAIです。“文字を大きくして”と頼めば大きくして見せてくれるし、“声で教えて”と言えば喋って読み聞かせてくれる。シニアの生活こそAIの助けでがぜん豊かになるんです」

週刊新潮 2026年1月1・8日号掲載

特集「2026年丙午ニッポン『7つの難題』」より

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