「朝ドラに出た後もゴールデン街で働いて…」 36歳でブレイク「中島 歩」の“地獄だった”下積み時代

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「朝ドラに出てバーンっていくかと思った」

 14年には「花子とアン」(NHK)で仲間由紀恵演じる葉山蓮子の“駆け落ち相手”役で朝ドラ初出演。ここまでは順風満帆にも映るが、

「朝ドラに出てバーンっていくかと思ってたんですけど、思ったより全然仕事は増えなかったんです。『花子とアン』の演技の評判も今イチで辛かったですね」

 実は朝ドラで役をつかむ前にも苦労はあった。

「日雇いのバイトをよくしていました。イベント会場にオフィス用の机などを運ぶ搬入の仕事です。1日限りの現場なので、殺伐としてるし荒っぽい人も多いし、すごく嫌だったなあ」

“食い扶持”は他にも。

「『花子とアン』の放送前からゴールデン街の小さな店で働いていて、放送後も仕事がないので続けていました。半年ぐらいかな」

 イケメン朝ドラ俳優が店にいると分かれば、客が押し寄せそうなものだが、

「お客さんはマジで来なかったです。元々ママのやってる店で、僕はママがいない日に一人で入っていたので、常連客は全然来なくて。仕方なく友達に来てもらってました。店で“まだ仕事ないの? 頑張ってね”って励まされてましたね」

 とりわけ18年ごろは仕事がなくて「地獄だった」とも。

「勉強だと思って好きな劇団に出入りしたり、舞台や映画をたくさん見ていました」

“面白いことをやってる”自負

 底を脱したと感じたのは、その翌年のこと。

「19年ごろから、ご縁のあった監督にドラマの脇役を頂いたりして、面白い役をいろいろやらせてもらったんです。次郎役の前は単館系映画に出ることが多かったのですが、“俺は面白いことをやってるぞ”という自負だけはありました。まあ、そう思わなきゃ、やっていけないところもあったんですけど……」

 文豪・国木田独歩の玄孫でもある中島は、「歩」という名も独歩にちなんで付けられたという。目指すはご先祖以上の知名度か、と水を向けると快活に笑った。

「いやいや、向こうは教科書に載ってますからね。教科書はやっぱ強いですよ。でも、そうなったらすごいですよね」

 独歩が他界したのは36歳。その齢(よわい)でブレイクした男の活躍は、むしろこれからだ。

週刊新潮 2026年1月1・8日号掲載

ワイド特集「天馬空を行く」より

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