「万博コスプレ」にSNSで非難が殺到…2025年に最も炎上したコスプレイヤーが明かす「コスプレで会場を訪れた理由」

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 2025年に、SNSでもっとも炎上したコスプレイヤーといえば、間違いなく鹿乃つの氏であろう。鹿乃氏は「ダンジョン飯」のマルシルのコスプレで大阪・関西万博を訪問したところ、「万博にコスプレで行くとは何事か」と批判が殺到し、Xが大炎上した。一般的なコスプレイヤーだった鹿乃氏は、これを機に様々な意味で有名人となった。

 当初は“万博でコスプレをすることの是非”も議論されていたのだが、いつの間にか鹿乃氏への個人攻撃がエスカレート。それは現在進行形で続いている。

 わずか1年足らずで、予期せぬ形でネット上での知名度が上がってしまった鹿乃氏。炎上した直後は落ち込んだこともあったというが、現在は炎上をむしろ肯定的に捉えているという。そのモチベーションはいったいどこから来るのだろうか。(全2回のうちの第1回)【文・取材=山内貴範】

変身願望からコスプレに興味を抱く

――まずは、鹿乃さんがコスプレを始めたきっかけを教えてください。

鹿乃:私は北海道の出身で、2021年に上京してきました。札幌にいた時は普通に会社員をしていて、コスプレはまったくやっていませんでした。ところが、上京後にイベントでコスプレイヤーの方を間近で見て、オーラに圧倒されたんです。自分もやってみたいなと思い、2023年の夏のコミックマーケット(以下、夏コミ)で初音ミクのコスプレをしたのが最初です。

――アニメやゲームはもともと好きだったんでしょうか。

鹿乃:好きでしたね。「ニコニコ動画」は全盛期の時代に視聴していたので、初音ミクには特別な思い入れがありますし、子どもの頃は「おジャ魔女どれみ」や「カードキャプターさくら」を熱心に見ていました。

 かわいい女の子が登場するアニメを見ていた影響で、変身願望とか、きれいな洋服に憧れがありましたね。私がコスプレに興味を持ったのも、そういったアニメの影響が大きいのかもしれません。実際にコスプレをしてみると、子どもの頃の憧れを形にできるのが魅力だと思いましたから。

マルシルが好きな理由

――鹿乃さんは「ダンジョン飯」のマルシルのコスプレで大阪・関西万博を訪問し、炎上に見舞われました。炎上については後ほど伺うとして、マルシルのコスプレにハマった経緯を聞かせてください。

鹿乃:もともとマルシルが大好きだったので、意を決して衣装を買ったんです。最初は、似合わないかなと思っていたのですが、撮影をしてみたら凄く楽しかったし、カメラマンさんがとてもいい写真を撮ってくださったんですよ。

 そこで、その年の夏コミでもコスプレしてSNSに画像をUPしたら、凄くバズったんです。このときのバズりは炎上ではなく、いい意味でのバズりでした(笑)。

――マルシルのどんなところが好きなのですか。

鹿乃:努力と勇気の塊みたいな人なんですよ、マルシルは。攻撃魔法も回復魔法も、蘇生術も使える。調薬もできる。そして禁忌の黒魔術も、人の役に立てるために研究している。そういった能力をただの自己満足で終わるのではなく、社会に還元しよう、みんなのために役立てようと考えるのが、マルシルの凄いところだと思います。

 一方で、人間臭さもあるのが彼女の魅力。とても素直でまっすぐなので、彼女が泣く理由にはいつも凄く共感できます。頑張りすぎて空回りしたり、知識に頼りすぎて失敗したり、鈍臭いところも共感ポイントですね。なんにしても、彼女の笑顔を見るとなんだか私も笑顔になっちゃいます。あとは、何と言っても表情が豊かなところですね(笑)。

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