「すでに不安視する向きも」 サプライズ退任「DeNA・三浦監督」後任に向けられる目

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三浦氏からの申し出

 23日、プロ野球ドラフト会議が開催され、支配下選手、育成選手含めて117人が指名された。DeNAは1度目で米スタンフォード大の佐々木麟太郎選手を入札したがソフトバンクと競合した結果、抽選で外した。かの清原和博氏を高校時代の本塁打数で抜いたスラッガーだけに注目度は極めて高かったが、一方でメジャー入りの可能性もあるため、ギャンブル性の高い指名だったとはいえ、狙った以上は交渉権を獲得したかったのは間違いない。
 新監督となった相川亮二氏の“初陣”は、自身の言葉通り「悔しい」結果になったわけだ。

 相川氏の監督就任は、昨年チームを日本一に導いた三浦大輔氏の退任によるもの。人気、知名度は抜群で采配も高い評価を得ていた三浦氏の退任はいささか唐突で、球界で驚きをもって迎えられたのだが、そこにどのような事情があったのか。サプライズまでの流れを改めて振り返りつつ、DeNAの今後のチーム戦略と共にお伝えする。

 DeNAの南場智子オーナーは9月29日に自身のXを通じ、《監督から辞意の申し出があり、受理した》旨を明かした。チームがクライマックス・シリーズを待つ中での監督交代劇は球界の話題をさらった。

「南場オーナーがインタビューに答えたところによれば、退任は三浦氏からの申し出だったということです。目標であるリーグ優勝を果たせない以上、監督は続けらないということで頑なだったようです」

 と、スポーツ紙デスク。

もう少しやってもらいたい

 三浦氏は1992年にプロ入りして以降、大洋・横浜・DeNAとひと筋で現役時代172勝をあげた。他球団へのFA移籍が取りざたされたこともあり、仮にそうなっていれば200勝は可能だっただろうとしばしば指摘されている。

 2021年にDeNA監督に就任し、初年度こそ最下位だったが、それ以降は2位、3位、3位、3位、2位とAクラスをキープした。特に昨季は3位からクライマックス・シリーズを勝ち抜いて日本シリーズでソフトバンクを圧倒し、日本一に輝いた。

「三浦氏は良くも悪くも正直で優しい性格で、オーナーはもとより協賛企業からの受けもすこぶる良い。去年は日本一になりましたし、シーズン成績も責任を問われるほど悪くないのでもう少しやってもらいたいというのが経営側の本音で、退任について予想していた人はほとんどいなかったのではないでしょうか。本心は別のところにあるのかもしれませんが、オーナーの口ぶりから察すると退任はちょっとしたサプライズだった様子です」(同)

「疲れた」

 三浦氏本人は「疲れた」と退任理由を周辺に語っているという。

「プロ野球の監督業はとにかく激務ですから疲れるというのは、ほとんどの監督経験者が口にするセリフでしょう。加えてマンネリを感じるような気持ちもあったとのこと。配慮と心遣いができる三浦氏ならもっと早くオーナーに退任希望を伝えていても良かったと思うのですが、そこまで早い段階で伝えたというわけではなかった印象です。性格的に自分の判断が遅れることで大きな迷惑がかかることも自覚していたでしょう。それでもギリギリの判断となったことは、悩みの深さの裏返しだったといえます 三浦氏は幅広い人脈を生かし、タレント活動も視野に入れている。三浦氏の後任にはヘッド格で三浦政権を支えてきた相川氏が選ばれた。

「幅広く各方面に声をかけたとの報道もあったようですが、個人的に聞いている範囲では早い段階でほぼ相川氏で固まっていたとのこと。監督就任にあたり相川氏が三浦氏の背負った背番号81を継承したことからもわかるように、三浦氏自身も退任にあたってオーナー側から後継候補の推薦を促され、相川氏の名をあげたと見ています。ただ、その指揮能力を疑問視する向きもチーム内にはいるようですが……」(同)

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