「来年も苦しみは続くと思います」 新井監督は“正直過ぎる”? 広島工出身二人のスピーチを比較してみると
「自分の力のなさを反省」も……
プロ野球の各球団は、本拠地での最終戦の後、監督がファンにシーズンの報告を兼ねたあいさつを行う。
マツダスタジアムでは10月4日、借金20の5位に終わった広島の新井貴浩監督(48)がヤクルト戦後にファンに語りかけた。
「『自分の力のなさを反省しています』と謝罪した後、『来年以降も苦しみは続いていくと思います』と発言。するとスタンドから“えーっ!”などとどよめきが起こりました」
と、スポーツ紙記者が苦笑する。
「オーナーは新井監督の任期を“5年”と明言。あと2年は指揮を執る見込みです。来季は、日本球界復帰を明言している前田健太投手が戻ってくれば雰囲気が変わるかもしれませんが、戦力アップとはいえない。苦しみが続くのは間違いないのですが、“来年は頑張ります”で済むところを、正直過ぎるというか……」
「お前、アメリカ行くのか?」
一方、退任が決まり、この日の広島戦が自身の最終戦だったヤクルト・高津臣吾監督(56)は、9月28日に神宮球場最終戦でマイクを握っていた。
「借金22の最下位という今季成績について『責任を感じている』と謝罪しつつも、『来年以降のステップへの一年としてくれることを信じています』と述べ、拍手を受けました」
さらに、負傷リハビリ中の塩見泰隆外野手を「お久しぶりです(略)ちょっと寂しかったんですけど」とイジったり、村上宗隆内野手に「ムネ、お前、アメリカ行くのか?」と呼びかけてファンを笑わせたりと、6分間にわたりユーモア溢れるスピーチを披露した。
「広島と同様、ヤクルトも補強が期待できない金欠球団ですが、高津監督は在任6年間で日本一を含む2度のリーグ優勝を果たした。名将というべき実績に加え、トークや物まねもうまいので、今後はメディアから引っ張りだこでしょう」
好対照なあいさつをした二人は、広島工業高校の先輩と後輩だ。




