夏の甲子園出場校「外人部隊」を独自調査 まさかの「ベンチ入り地元出身者ゼロ」の2校とは

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100%は2チーム

●同率3位:尽誠学園(香川):95%(外人部隊19人)

 香川大会はノーシードから勝ち進み、準々決勝で高松商、決勝で大会3連覇を目指す英明を下して9年ぶり12回目の出場を勝ち取った。同校の歴史は古く、1884年に四国最古の私立学校として開校した忠誠塾が前身だ。OBにメジャーリーグでアジア人初のワールドシリーズチャンピオンを経験した伊良部秀輝(沖縄生まれ兵庫育ち)がいるように、関西出身者を中心としたチームとなっている。大阪出身のエース広瀬賢汰は県大会を1人で投げ抜いた。

●同率1位:健大高崎(群馬):100%(外人部隊20人)

 2年連続5回目の出場。正式な校名は高崎健康福祉大学高崎高等学校で、1936年に服装和洋裁女学院として設立された。01年に現在の校名に改称され、男女共学となった。11年夏の大会で甲子園初出場、24年春の選抜で初優勝を果たした。県大会では3試合でコールド勝ちと圧倒的な強さを見せつけたが、前橋育英との決勝では延長11回タイブレークの末、サヨナラ勝ちという劇的な優勝だった。北海道から沖縄まで全国から選手が集まっているが、地元出身者でベンチ入りはいない。

●同率1位:高知中央(高知代表):100%(外人部隊20人)

 名門・明徳義塾を決勝で破り、2年ぶり2回目の出場を決めた。1963年に開校した私立高校で、03年頃から“中央高校ルネッサンス”を掲げて学校改革を実施。勉強はもちろんクラブ活動を活発化させたという。07年にはサッカー部、バレーボール部、08年にはラグビー部が全国大会への出場を果たし、23年に野球部が夏の甲子園に初出場した。埼玉出身の三塁手・青木是月を除き、すべて関西出身で構成されている。

 逆に今回、地元選手のみで勝ち上がってきたチームは5校ある。

●旭川志峯(北北海道)※旧・旭川大学高等学校
●金足農(秋田)※県立
●綾羽(滋賀)
●豊橋中央(愛知)
●宮崎商(宮崎)※県立

 地元出身の選手、加えて公立高校を応援したいという人も少なくないだろう。しかし、甲子園を目標に不慣れな土地で一心不乱に野球に打ち込んできた外人部隊の意気込みは、地元生徒に勝るとも劣ることはない。どの選手も熱中症には気をつけて全力を出し切ってもらいたい。

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