「特捜9」終了でテレ朝が悩む「刑事ドラマ枠」の今後 「相葉くん」で新作決定も、「相棒」はキャスト高齢化

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 井ノ原快彦(49)が主演を務めたドラマシリーズ「特捜9」(テレビ朝日)が、6月18日に最終回を迎えた。2006年にスタートした渡瀬恒彦(1944~2017)が主演の前シリーズ「警視庁捜査一課9係」から数えて全20シーズンという節目でもあった。そこで注目されているのが、同じ水曜夜9時にテレ朝で放送されている「相棒」の“相棒”だという。

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 テレ朝の水曜夜9時といえば、「相棒」はじめ1年を通して刑事ドラマを放送しているドラマ枠だ。民放プロデューサーは言う。

「今シーズン限りで終了した『特捜9』はかつては二桁の平均視聴率が当たり前でしたが、ジャニーズ問題が起こった23年を境に一桁となっていました。昨年の平均は8・1%、今期は8・1%、最終回は7・8%と、酷くはないけれど寂しい終わり方となりました(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)」

 水曜9時の刑事ドラマ枠の歴史は古い。

「別名“相棒枠”“東映枠”とも言われ、1987年4月から40年近く一貫して東映制作の刑事ドラマ
を放送しています。88年4月に藤田まことさん(1933~2010)の『はぐれ刑事純情派』、同年10月に宇津井健さん(1931~2014)の『さすらい刑事旅情編』がスタート。95年3月に宇津井さんの『さすらい刑事』が終了すると、96年10月から柴田恭兵さん(73)の『はみだし刑事情熱系』がスタートし、藤田さんの『はぐれ刑事』と2クール(半年)ずつ放送される時代が続きました」

 水谷豊(72)の「相棒」(当初は「相棒・警視庁ふたりだけの特命係」)は2002年10月にスタートした。

「当初1クールだった『相棒』ですが、翌年10月のseason2から2クールで放送されるようになりました」

 以後「相棒」は毎年10~3月に放送されるようになるのだが、ここから「相棒」の“相棒”探しが始まる。

渡瀬から井ノ原に引き継がれるも

「2004年6月に柴田さんの『はみだし刑事』がPart8で終了し、05年6月には藤田さんの『はぐれ刑事』も第18シリーズで終了。06年4月に渡瀬さんの『9係』がスタートしたことで、『相棒』と合わせて3クールは埋まったものの、もう1クールがなかなか埋まりませんでした」

 柴田恭兵の「刑事部屋~六本木おかしな捜査班」(05年)、木村佳乃(49)と舘ひろし(75)の「PS―羅生門―警視庁東都署」(06年)、内野聖陽(56)の「ゴンゾウ 伝説の刑事」(08年)、観月ありさ(48)の「Answer~警視庁検証捜査官」(12年)、小澤征悦(51)の「TEAM―警視庁特別犯罪捜査本部」(14年)……いずれも1クールのみで続編が作られることはなかった。

「15年7月に東山紀之(58)の『刑事7人』がスタートし、ようやく4月期は『9係』、7月期は『刑事7人』、10月期からの2クールは『相棒』という3番組が水曜夜9時に定着しました」

 渡瀬が17年に亡くなったことで「9係」は終了したが、井ノ原が主役に昇格し「特捜9」として3つの刑事ドラマのリレーは継続した。ところが、水曜夜9時枠をジャニーズ問題が襲った。

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