注目の“美女ボクサー”鈴木なな子 「6・26」初の世界戦に挑む 「世代交代を果たしたい」「衣装にもこだわりました」…決意を独占告白

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必ず殴り合いに

「黒木選手は、私が高校生でデビューした頃は既に世界のトップで活躍していた選手です。ですから、まさか戦うことになるとは思いませんでした。印象はとにかく気持ちの強い選手だな、と。女子の格闘選手はみんなハートが強いですが、その中でも黒木選手には特にそれを感じます。試合になっても相手から一歩も引かない。だから、(所属の横浜光ボクシングジムの)石井(一太郎)会長から、“必ず殴り合いになるから気持ちだけは絶対に切らさないように”と言われています」

 スパーリングをしたことはないが、

「私が前のジム(三迫ジム)にいる時に、練習に来ていて、お話をしたことがあります。その時は更衣室で、“いい温泉知らない?”程度の会話でしたが(笑)」

女子ボクシングをもっとメジャーに

 実績十分のベテラン女王と、若手ホープとの対決。しかも共に「美女ボクサー」と言われるルックスと、高い知名度を持つ。あの井上尚弥を擁する大橋会長が、「今後のボクシング人気を握る戦い」と述べた理由は、こうした点にありそうだ。

 鈴木にとって世界タイトルは、日本王座を獲得して以来の目標だ。はじめは夢だったチャンピオンベルトが、現実味を帯びた目標として手が届くところまで来ている。もちろん追求するのは勝利だ。

 が、一方で、もうひとつこだわりたいことがあるという。近年、「怪物」井上尚弥の活躍と相まって、日本の男子ボクシング界は隆盛の一途を辿っている。一方で、女子ボクシング、とりわけ日本のそれは、まだまだ注目度は低い。

「その現状は何とかしないといけないと常々思っています。海外の女子ボクシングは、Netflixで配信されるなど、世界的な人気を呼んでいる国や地域もある。でも、日本はまだまだです。選手の知り合いだけが応援に来ているというのが現状で……。競技の特性上、男子に比べればパワーやスピードの点で迫力が出せないのは仕方ない。ですから、私はそれ以外の部分、例えば華やかさ、かわいらしさなど女子ならではの要素で、見ている皆さんを魅了できればと思っています。今回は、チャンピオンの黒木選手もその点に意識的で、とてもおしゃれな選手、しかもその元祖とも言われる選手なので…」

 そのために、

「試合着にも気を遣いました。いつもより時間をかけて、生地も見に行ったりして。目指したのは“カッコかわいい”衣装です。勝負はもちろんですが、そこへのこだわりもしっかり見ていただければと思います。それと、今回は初めてまつ毛パーマしました(笑)」

 26日の試合は、有料動画配信サービス「Lemino」で生中継される。

「“世代交代”を果たしたい。そして、世界チャンピオンとして、女子ボクシングをもっともっとメジャーなものにしていきたい。自分や女子ボクシングの未来を変える、そのきっかけとなるような試合にしたいと思います」

 関連記事【元日本王者の“美女ボクサー”鈴木なな子、名門ジムに移籍 「女子ボクシングをもっとメジャーに…」 立教大卒業後も「プロ一本」に絞った理由】では、鈴木なな子選手の独占撮影写真と共に、彼女のボクシング人生について記している。

撮影協力/モッツ出版株式会社 高須基一朗

デイリー新潮編集部

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