「謝罪会見」翌日に“公認見送り”は国民民主の大失態…ハシゴをはずされた「山尾志桜里氏」が“不倫質問”に耐え続けた2時間半は何だったのか?
「辞退会見であれば同席する」
山尾氏の文書によると、擁立決定の知らせと共に「発表は先送り」、「玉木代表と榛葉賀津也幹事長が同席した記者会見も見送り」と説明されたという。
「山尾さんの出馬が報じられるとSNSを中心にネット上では異論が噴出し、要するに玉木さんは怯んでしまったようなのです。どう考えても玉木さんがおかしいのは、山尾さんを公認すればSNSが炎上するのは誰でも予想できたはずです。炎上を覚悟した上で玉木さんは山尾さんを擁立したとばかり思っていましたが、ネットで批判されると方針を変えるようなレベルだったのです。山尾さんの発表した文書には、《SNS等での批判の沈静化》を理由に何度も公認発表の先送りが続いたことが記されています」(同・担当記者)
不可解なのは5月、玉木氏は赤坂で街頭演説を行い、山尾氏も参加したことだ。これでは山尾氏が選挙に備えて準備を進めるのは当然のことだろう。6月には事務所開きが行われ、ボランティアも参加して7万5000枚のポスティングを行った。
「山尾さんが出馬会見の実施を党に打診すると、6月10日に決まりました。山尾さんが玉木さんと榛葉さんの同席を求めると、何と『辞退会見であれば同席する』という回答だったそうです。山尾さんは文書の中で、公認を急ぐ前にじっくり面談を重ねて対策を練りたかったと残念がっています」(同・記者)
玉木氏は党の発展に意欲
「国政に復帰してください」、「参院選に出馬してください」と依頼しておきながら、SNSで批判されると先送りする──。
「挙げ句の果てには、会見で山尾さんが晒し者になっても、その翌日に公認を取り消してしまいました。まさに山尾さんにとってはハシゴを外されたわけですが、玉木さんを筆頭とする国民民主党は、ある種の“権力”を濫用したと言われても仕方ありません。実際、一連の騒動を『党の山尾さんに対するパワハラ』と受け止めた有権者もいます」(同・記者)
6月12日、国民民主党の玉木雄一郎代表は国会内で記者団の取材に応じた。元衆議院議員の山尾志桜里氏が離党届を出したことを記者が問うと、まず「こちらから能力を買ってお誘いをしたにもかかわらず、公認に至らなかったことについては率直にお詫びを申し上げたい」と山尾氏に謝罪した。
ところが玉木氏は反省を示したかと思いきや、「今回の教訓を生かして、より強固なガバナンスを持った組織へと発展していくきっかけにしていきたい」と党勢拡大に意欲を見せたのだ。山尾氏を踏み台にして参院選で勝つとでも言うのだろうか。
第2回【公認取り消し騒動「山尾志桜里氏」が国民民主党を訴えたらどうなる? 法曹家が忠告する「勝訴の可能性はあるけれど……」】では、国民民主党に振り回された山尾氏が、もし「党に耐えがたい精神的苦痛を受けた」と民事訴訟に踏み切ったとしたらどうなるのか、ベテランの法曹家に取材した結果をお伝えする。