ジャニーズ被害者に補償額の一部を請求… 元「ジャニーズ当事者の会」代表が「調停申し立て」を行った理由 本人が語る

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憤りの意思表示

 そこで、平本氏に話を聞いた。

「調停は2件、申し立てました。ですが、その目的は金銭ではありません。賠償額となる金額を表記して申し立てる必要があったためそのようにしましたが、真の目的は意思表示です」

 一体どういうことか。

「私は誠心誠意、支援に取り組み、相当の労力と時間を使いました。ところが彼らは“金をもらったらサヨウナラ”といった姿勢や態度となり、不信感が募りました。今後も一緒にやっていけるものと信じておりましたが、その希望は裏切られた格好となってしまいました。大きな憤りを整理する手段として、調停という形にしたのです」

 要するに、誠意の問題だったというのだ。なお、今後については、

「調停は取り下げます。憤りの意思表示という自分の目的が果たせれば調停は打ち切って取り下げるつもりでした。自分自身の気持ちにもよくありませんし」

“法を超えた補償”をうたうスマイル社と対峙してきた平本氏。被害者支援は結構なことである。しかしながら、調停と言われると違和感が募るばかりだ。

週刊新潮 2025年6月19日号掲載

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