「地球5周分のガソリン問題よりもヤバい…」 山尾志桜里氏の「500万円還流疑惑」へのヒドすぎる弁明

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なぜ個人にバックしたのか

 さらにタチが悪いのは、500万円を政治団体ではなく個人に戻している点だ。

 旧民主党関係者もこういぶかる。

「総支部への寄付はよくある手ですが、再び個人に戻すのは不可解。ちょうどあの頃は“寄付金の控除については意図が見え見えだから慎むように”といったお達しがあったんですよ」

 このカネの流れ、多くの国民にとっては安倍派の裏金問題と重なって見えるのではあるまいか。安倍派の政治家から派閥にパーティー券収入のカネが移り、そのカネが政治家にキックバックされた、というのが裏金問題で注目された流れである。
 
 この件について週刊新潮が質すと、山尾氏側は「現在事実関係を確認中」と返すのみ。その「確認」の結果は、民進党政調会長としての会見で披露されることとなるのだが、その言い分は驚くべきものだった。

「何の意図もありません」

 2016年4月20日、山尾氏は政調会長会見で担当記者らに対してこのカネの流れについての説明を試みている。その際のコメントを再現してみよう。

「500万円の件ですけど、調べました。そしてこの年も他の年も(寄付金の)控除は受けていません。

(たった10日間の間に500万円が不可解な動きをしたことについては)弁護士から複数の担当者にも聞いてもらったのですが、この移動については特別何らかの意図があってのものだというような記憶がありません、そういうことではありませんという話だと報告を受けています。それ以上お答えできることではないのです。私にも何らかの意図があったという記憶がありません。

 結局それが控除のためではないかという指摘もあったので調べましたが、当然のことながらそうした控除は受けていません。

 担当者はガソリン代の不正使用に絡んだのとは別の秘書です。」

 ご覧の通り、なぜそのようなカネの動きをしたのかについてはまったく答えていないに等しい。

「特に何の意図もないまま、10日の間に500万円のカネが複雑に動き、最終的に自分に戻って来た。問題はない。調べたのは自分ではない。カネのことは秘書がやっていた」

 これが通用するのならば、「裏金問題」で追い込まれた安倍派議員たちも、さぞ喜ぶのではあるまいか。

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デイリー新潮編集部

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