自民党関係者が「首相と共に消えてほしい」とささやく議員の名前 「石破さんと同様に“ぼっち”ですよ」
県知事選での確執
今夏に実施の参議院議員選挙の公示までおよそ1カ月。一部の自民党関係者たちが「首相と共に消えてほしい」とささやくのが、石破茂首相の側近で参院議員の青木一彦官房副長官だ。
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「生前に“参院のドン”として君臨した、青木幹雄元官房長官の長男ですが、地元の島根県でも評判は散々。石破政権の“アキレス腱”になりかねません」
とは島根県政関係者。
今年1月、島根県を地盤とする現職の三浦靖参院議員が不出馬を表明。これを受けて、自民党の鳥取県連と島根県連は、鳥取・島根選挙区(改選数1)に、新人で元島根県議の出川桃子氏の擁立を決めたが、
「島根県連が出川氏を候補者に選んだ予備選は県連内にしこりを残しました。予備選は公募で行われ、島根県議会の第1会派『自民党議員連盟』に所属する県連幹事長の園山繁氏と、第2会派『自民党ネクスト島根』の出川氏が立候補。出川氏が64票を獲得し、わずか8票差で勝利しました」
同じ自民党ながら、会派が二つに分かれているのは平成31年春に行われた県知事選の影響という。
「第1会派に連なる議員らは元総務官僚の丸山達也氏を擁立。一方、青木氏と一部県議は元消防庁次長を立てて敗れ、その後会派を離脱した。青木氏と第1会派には確執が残り、今回の予備選で青木氏が“意趣返し”した格好です」
「参院議員なんて誰でもいいけん」と衝撃発言
島根県議が後を引き取る。
「青木さんは第1会派の中心人物である園山さんを毛嫌いしている。“園山以外の人間で、オレの言うことを聞く若い人間なら誰でもいい”と号令をかけ、何人にも断られた末に出川さんに白羽の矢を立てた。とはいえ、いまも出川さんの経歴を不安視する声は多い」
どういうことか――。
「出川さんは4年前の松江市長選の出馬時、市内にある中国電力島根原発2号機の再稼働に慎重な姿勢を示していた。“反原発の共産党関係者と行動を共にしていた”という声もあり、党内の反対意見が根強かった」
それでも、青木氏は出川氏をゴリ押ししたそうで、
「周囲に“参院議員なんて誰でもいいけん”と天に唾するようなことまで口にしていましたからね。誰も政権中枢にいる青木さんの意向には逆らえず、いまも面従腹背を決め込んでいますが、出川さんの後援会長にしても、なかなか決まらないドタバタ劇でした」
父・幹雄氏とは正反対の横柄な性格
県連幹部もため息交じり。
「気配りの人だった幹雄さんとは違って、一彦さんは横柄な性格でねえ。官房副長官に就任してからは“偉そうで何が悪い”とでも言わんばかり。地元では“苦労知らずの(徳川)家光”と陰口をたたかれ、秘書も何人も辞めている。地元に帰って来ても彼に話しかける人はいない。石破首相と同様に“ぼっち”ですよ」
現状で出川氏に有力な対抗馬は見当たらず、当選が確実視されているが、
「リベラル色が強過ぎる出川さんが当選すれば党内に新たな火種が加わる。“参院選で自民党が過半数割れすれば、一彦氏は首相もろとも表舞台から去る”と出川氏の支援に消極的な関係者は増えつつあるんです」
父親の口癖は“みんな仲良く”だったのに。