「別の人と結婚していたら、何もかもが違った人生に」「どこからともなく魂が飛んできた」 横尾忠則の“家族”の捉え方
もし僕が現在の妻と結婚していなかったら今の家族はなかったわけです。別の人と結婚していたら今とは別の家族になって、何もかもが違った生活というか、人生になっていたはずです。
とこんな風に考えると家族というのは実に不思議なものです。ここには「もしも」という想像は全く介在しないというか、通じないというか、あり得ないことなんです。
こうなるべくしてなったのが家族です。妻と僕とは他人です。その他人同士の間に他人ではない人間が出現したのです。わが夫婦の間には長男と長女の二人の子供がいますが、なぜこの二人なのかを考えても、この謎は解けません。...