「キャッチボール再開」も現地で高まる「佐々木朗希」へのブーイング 「クローザーで起用されても驚かない」との指摘も

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「期待外れだった」

 佐々木は今季開幕前、米スポーツ専門局「ESPN」(電子版)のプロスペクト(有望株)ランキングの1位に選ばれていた。MLB公式・専門サイト「Baseball America」でも同様だった。しかし、「期待の注目新人」の動向を、シーズンを通じて追い続ける「ESPN」は佐々木の順位を6位に、IL(負傷者)リスト入り後は8位まで下げていた。6位に落ちたのは4月下旬だったから今回の怪我とは関係がない。「期待外れだった」と解釈されたのだろう。

「ドジャースに入団するまでの交渉が長く、オフの主役だったことも影響しています。球速アップのためのカリキュラムを2回目の交渉で求めるなど、交渉内容が全て報道されていました。結果的にファンが認める合格ラインのハードルを、自身で上げてしまいました」(前出・同)

 佐々木の今後だが、MLB公式サイトは「10勝を挙げる」と予想していた。あくまでも“開幕前の期待値”であり、メジャー初勝利を挙げるまで苦労したことを考えると、球宴前の前半戦終了までに2勝目を挙げられるかどうかも怪しくなってきた。

「キャッチボール再開」とは、まだ投球練習の前段階だ。しかも、「再開させる」のコメント通りならば、佐々木は1ヶ月近くボールを握っていなかったので筋肉量も落ちている。復帰登板は早くても7月16日(現地時間)のオールスターゲーム前後となりそうだ。

「現地では、佐々木の今シーズンを予想した、もう一つのコメントも再注目されています」(前出・米国人ライター)

 昨年、佐々木のドジャース入りをいち早く報じた米全国紙「USA TODAY」のボブ・ナイチンゲール記者が、You Tubeの野球専門チャンネル「The INCLINE」にリモート出演し、「160イニング以上登板、2桁勝利」とする各メディアの1年目の成績予想を一笑し、

「真綿で包むように、大事に、大事に育てるよ。現実を直視してくれ。サイ・ヤング賞レースに加わることはないし、ナ・リーグ新人王レースにも入ってこないよ」

 と言い切ったのだ。佐々木獲得はあくまでも将来性を買ってのことであり、即戦力ではないとの見解だった。改めてその発言を聞いてみたが、最後に気になるコメントも発していた。

「仮に、佐々木がクローザーで出て来ても驚かないよ」

 同記者は佐々木のドジャース入りを「98%以上」と言ってきた根拠を、複数の関係者の証言によるものとしていた。将来のクローザー起用もその証言に含まれていたのだろうか。

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