国民民主が支持率3・4ポイント急落で立民逆転 備蓄米「動物のエサ」発言で「玉木雄一郎代表」が大炎上、「消費者が求めるのは安い“ササニシキ”」発言に大いなる違和感
ササニシキ発言の謎
だが、仮に農政は詳しくても、小売の現場に関してはどうなのか。ひょっとすると玉木氏はコメをスーパーで買ったことがないのではないか、だからこそ消費者の想いを実感できないのではないか──そんな疑念を持たざるを得ない発言が複数あるのだ。
「玉木さんは国会でもXでも《ササニシキやコシヒカリなどの値段がもっと手頃な水準になってほしいはず》と繰り返しました。ところがササニシキは生産量が激減しており、今では幻のコメなのです。スーパーで定期的にコメを買う人なら、コシヒカリ、ひめぴりか、あきたこまちは棚に並んでいても、ササニシキを店頭では目にしなくなったと知っているはずです。ササニシキは栽培に手間がかかり、病気にも弱い。またコシヒカリは甘味と粘りが強いのに対し、ササニシキはあっさりとしています。ササニシキの食味を物足りないと感じる消費者が多かったことも栽培量が減った原因です」(同・記者)
実際に「玉木氏はコメ高騰問題に関して、政治家としての感度が鈍い」と複数のメディアが指摘したこともある。
5月18日に江藤拓・前農水相が「コメは買ったことがない」と発言していたことが報じられると、玉木氏は19日、一応は「配慮に欠けた発言だ」と批判した。
当初は江藤前農水相を擁護
ところが「辞めるような話ではない」と江藤前農水相を擁護。「しっかり反省し、本来やるべき仕事で結果を出してもらいたい」とエールを送るかのような発言も飛び出した。
「実際の政局は、玉木さんの発言とは正反対の動きを示しました。コメの高騰に苦しむ有権者の反発は非常に強く、江藤さんの辞任を求める声が相次ぎました。これを受けて5月20日、野党5党は江藤さんの更迭を求めることで一致したのです。もちろん国民民主党も含まれていますから、実のところ玉木さんは前言を撤回していたわけです。しかしながら、その変節に触れるメディアはほとんどありませんでした」(同・記者)
国民民主党と言えば、どの政党より民意を敏感に汲み取り、政治活動や政策立案に活用してきたはずだ。ところが最近は玉木氏の“動物のエサ”発言など、逆に民意を逆撫でするような事態が増えている。
結果、政党支持率は低下した。TBS NEWS DIGは6月1日、「石破内閣の支持率34.6% 前回調査から1.3ポイント上昇 JNN世論調査」との記事を配信した。
TBSをキー局とするテレビネットワークJNNが5月31日と6月1日に固定電話と携帯電話を使って世論調査を実施。それによると、国民民主の支持率は前回10・2%だったが、今回は3・4ポイント下落して6・8%。一方の立憲民主党は前回の5・6%に2・6ポイントを増やして8・2%、国民民主の支持率を逆転した。
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