始皇帝が犯した「2つの失敗」 1つは「生前に後継ぎを決めなかったこと」、もう1つは?

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 絶対的な権力者、始皇帝。彼が築き上げた秦帝国は、中国史上初の統一王朝として燦然(さんぜん)と中国史に輝いている。しかし、その栄光はたった2代で途絶える。なぜだろうか?

 始皇帝の犯した失敗の一つが、生前に後継ぎを決めなかったことである。始皇帝が永遠の生を求めて、後継者指名を先送りにした結果、彼の死後に愚鈍な末子が二世皇帝となってしまったのだ。

 では、もう一つの失敗とは何だろうか。中国史家で関西学院大学名誉教授の阪倉篤秀氏は、新刊『中国皇帝の条件 後継者はいかに選ばれたか』(新潮選書)の中で、宦官への対応に問題があったことを指摘している。...

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