偽名を使い「独身」を装った不倫議員に、「不倫弁護士」菅野志桜里… 国民民主党、大躍進のカゲで候補者擁立に苦戦
問題視された「暴言王」
元衆院議員の足立康史氏(59)のケースも、その一つ。
4月に入って新聞各紙が「国民民主党が足立氏を大阪選挙区で擁立へ」と報じると、同党の主要支援組織である連合が猛反発。「暴言王」との異名を取った足立氏の過去の発言が問題視されているのだ。
「足立氏は維新所属時代に労働組合批判を繰り返し、国会でも“アホ、バカ”などの暴言を連発して懲罰動議をたびたび出されています。そんな彼の議員としての資質や素行に疑問を投げかけた連合が擁立に待ったをかけたようです」(前出の政治部記者)
当の足立氏は、こう言う。
「(出馬は)完全にゼロになったわけではなく、現在も調整中です。だから僕の口から話せることはありませんが、すでに(同党の)党員にはなっていますよ。国民民主はいまや唯一無二の政党です。基礎控除などの拡大は30年ぶり、ガソリン税の暫定税率廃止は約50年ぶり。そして自民一強の政治体制を突き崩せば70年ぶりとなる大改革を一度にやろうとする党なんて、他に存在しません」
もう一人、公認の動きが明るみに出るや批判が殺到し、玉木氏ら幹部も対応に苦慮しているのが、元同党所属衆院議員で弁護士の菅野(山尾)志桜里氏(50)である。
「不倫性党」
4月22日、参院選の比例代表として菅野氏擁立の方針が報じられると、すぐにSNS上で「不倫まみれの国民民主党」や「不倫容認政党」などの言葉が飛び交う“大炎上”へと発展。
菅野氏といえば、2017年の民進党(当時)議員時代に倉持麟太郎弁護士との不倫が発覚。倉持氏の妻がその後自殺するという悲劇も起こった。
折しも同じ4月22日、国民民主の平岩征樹衆院議員(45)が偽名を使い「独身」と偽って不倫していた過去を、週刊誌報道に先手を打つ形で謝罪。玉木氏の元グラドルとの不倫話も蒸し返され、「不倫性党」などと非難の大合唱を生んだ。
「タイミングが悪かったとはいえ、想像を超える世論の反発が党にも押し寄せ、幹部たちも慌てふためいた。ただ菅野氏の政治家としての能力を評価する声は依然多く、党名で選ぶ傾向の強い“比例代表であれば問題なく当選する”として、いまも擁立を模索する動きは消えていない」(前出の政治部記者)
選挙での公認権を握る榛葉氏に「菅野氏を擁立するのか?」と尋ねたところ、
「賛否両論があるのは、それだけ注目されているということじゃないですか。(党の)役員会を含め、いろいろな声があるので、現状(擁立するか否かは)決まっていません」
後編【「自民には“玉木首相”というカードが…」 勢いに乗る国民民主との連立の可能性とは】では、国民民主が擁立を画策しているとされる“隠し玉”や、連立の組み換えの可能性などについて詳しく報じる。
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