変わる中国人の「都内マンション購入事情」 数字が語る“買い方”と“素顔”の変化

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 中国人を対象にした日本最大級の不動産情報サイト「神居秒算」。この記事の前編では、同サイト掲載データの定点観測をしてきたマンションブロガー「マン点」氏の分析をお届けしてきた。旺盛なチャイナマネーの流入は、東京23区のマンション高騰の一因とも言われているが、一口に中国人と言っても、日本のマンションを購入する理由は実に様々だ。後編では、その“内訳”について、引き続きマン点氏の分析レポートをお届けする。

(前後編の後編)

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人民元建てマンション価格が示す“割安”な日本

 中国人が日本のマンションを購入する理由としては、主に次の3点が挙げられている。

(1)地政学的リスクが相対的に低く、資産の避難先として安定していること
(2)子どもの留学や将来的な移住を視野に入れた実需的なニーズがあること
(3)円安によって、相対的に日本の不動産が割安に見えていること

 特に気になるのが、(3)の円安の影響である。

 中国では厳しい外貨規制が存在する。そのため、富裕層が海外不動産を購入する際には、合法的な送金手段や海外口座を活用することになる。つまり、為替は中国人にとっても重要なファクターになる。

 では、実際の為替の影響はどの程度だろうか。

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