今年だけで吉田輝星ら7人が「トミー・ジョン手術」 完投や連投が減っているのになぜ増える…意外すぎる「2つの理由」とは

スポーツ 野球

  • ブックマーク

中学生や小学生が手術を受けるケースも

 投手がトミー・ジョン手術などを受けて長期離脱となると、登板過多などが原因と言われることが多いが、こういった話を聞いていると、そんな単純な話ではないことがよく分かるだろう。

 また、トミー・ジョン手術についても以前と比べて受けることに対するハードルが下がっており、現在では中学生や小学生が手術を受けるケースもあるという。医学の進歩によって故障から復帰できるようになったことは喜ばしい限りだが、そもそもの原因を突き止めて解消するという動きがもっと必要なのではないだろうか。

 当事者や関係者が問題の根底に対して意識を高くし、より多くの選手がレベルアップしながら、選手生命にかかわるような怪我がなく、競技人生を全うできるような野球界になっていくこと望みたい。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。