巨人リーグ連覇の“不安要素”に期待大だった「2人の高卒野手」の大不振 球団関係者が指摘する「伸び悩みの原因」とは

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 昨年はクライマックスシリーズでDeNAに敗れたものの、4年ぶりのリーグ優勝に輝いた巨人。今シーズンもここまで阪神と首位争いを演じており、リーグ連覇、2012年以来となる日本一への期待も高い。しかしながら、“不安要素”がある。中でも気がかりなのが、将来の中軸候補として期待されていた、高卒野手である浅野翔吾(高松商)と秋広優人(二松学舎大付)の不振だ。【西尾典文/野球ライター】

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プロ選手として「目指す方向性」がまだ定まっていない

 浅野は昨シーズン終盤には一軍に定着。40試合に出場して35安打、3本塁打と結果を残して、今年はレギュラー獲得が期待されていた。だが、オープン戦で苦しみ、開幕一軍入りを逃すと二軍でも打率0割台と低迷。4月25日には“三軍降格”が発表されたのだ。一軍を経験している支配下登録の選手が三軍でプレーするのは異例だ。

 では、浅野の不振にはどんな原因があるのだろうか。巨人のチーム関係者はこう話す。

「入団した時から体つきは高卒の選手とは思えないくらい立派でしたが、プロに入るとまだまだ足らないところがあることは間違いありません。フルスイングするスタイルなので、どうしても体への負担が大きくて、過去にも腰を痛めて何度か離脱しています。それに加えて、選手として“目指す方向性”がまだ定まっていないように見えます。高校時代はホームラン打者でしたが、プロだと、そこまで圧倒的な長打力があるわけではない。首脳陣は高い打率や出塁率を期待しているのでしょうけど、確実性を求めようとして、逆にスイングを崩している部分もあると思います。考え過ぎて、持ち味の積極性が失われてしまっている。これが現状ではないでしょうか……」

 三軍のメンバーとして出場した4月27日に行われた独立リーグ交流戦・BC神奈川戦では、満塁ホームランを含む2安打、6打点と結果を残した。この点はプラス材料であるとはいえ、三軍で結果を残しても評価される選手ではない。持ち味の積極性を生かしながら、首脳陣の期待に応えるような確実性の向上を目指す必要がありそうだ。

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