八代亜紀さんの「写真付きCD」 発売した社長は「ガタガタうるさいのが揺さぶりをかけている」と開き直り
八代亜紀さんの愛人と報じられたこともあるN氏
それにしても、なぜ早川氏の手元に写真があるのだろうか。話は1982年にさかのぼる。この年、八代さんはテイチクから新興のセンチュリーレコードに電撃移籍する。テイチクのN制作部長が立ち上げた会社で、同氏は冒頭の〈同棲していたT社のNディレクター〉である。N氏には妻子がおり、八代さんの愛人と報じられたことも。だが、その関係が長く続くことはなかった。
86年、八代さんはN氏と別れて日本コロムビアに移籍。センチュリーレコードは経営不振に陥ってしまう。早川氏によると、同社の借金は3億円近くに膨れ上がっており、早川氏は原盤権や八代さんの写真を担保に1500万円を貸し付ける。結局、センチュリーレコードは99年に閉鎖するのだが、早川氏はその頃に担保を譲り受けたとしている。
しかし、元社員によると、有無を言わさず、というのがより正確だという。
「当時のオフィスは東京・八丁堀駅近くのビルの2階にあり社員は10人ぐらい。私が入社した時はすでにオフィス用品や家具に差し押さえのシールがべたべた貼ってある状態でした。社長のNさんは月に1回来るかどうかという感じ。早川さんとはレコード会社と芸能プロの関係でしたが、Nさんがお金を借りていたようです」
「チンピラ風の連中が入って来て……」
騒動が起きたのは99年暮れ~2000年初めのこと。
「レコード会社ですからオフィスの棚には音源となるマルチテープがたくさん置いてあったのです。もちろん八代さんの音源や私的な写真もあったはず。ある日、会社にチンピラ風の連中が2~3人どやどやと入って来て、マルチテープや所蔵品をごっそり持ち出していった。その場に早川さんはいなかったけど、同僚に聞いたら“早川さんらしいよ”と話していました」(前出の元社員)
その後、センチュリーレコードは倒産。元社員は知人から「ニューセンチュリーレコード」なる会社が立ち上がったことを耳にする。センチュリーレコードとは無関係だが、音源を手に入れたニューセンチュリー社は6回にわたって八代さんのアルバムを発売。今回、新たに写真付きのCDを出したわけだ。
後編【「枕営業をあっせんされた」「成人向けの動画に出演させられた子も」元アイドルが証言 八代亜紀さん「写真付きCD」を発売した男の過去】では、早川氏がかつて所属アイドルに枕営業をあっせんした過去などについて詳しく報じる。