長女誕生で本格化するか…「大谷翔平」投手復帰に向けてド軍が進める“2つの極秘プラン”

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出産立ち会いがド軍にもたらしたもの

 ドジャース・大谷翔平(30)に第一子女児が誕生した。デーブ・ロバーツ監督(52)や日本ハム時代の恩師・栗山英樹氏(63)などがお祝いのメッセージを送り、日米ともに祝福ムード一色に包まれた。大谷はメジャーリーグ機構と選手会の合意によって認められている出産立ち会いの制度「Paternity List」に4月18、19日の2日間入り、大谷は20日にチーム再合流した。パパになっての復帰初戦は3打数無安打1四球。試合後、ロバーツ監督は、

「ちょっと強引だったかな。2日間の休みがあったせいもあるし、今日は少し力みがあったように見えた」

 と苦笑いした。現地メディアや関係者の話を総合すると、大谷がレンジャーズ戦の行われているテキサス州アーリントン市に戻ってきたのは、19日の深夜で、「日付が20日に変わったころ」との情報も聞かれた。真美子夫人が出産した病院は明かされていないが、長距離移動と寝不足で試合に臨んだのは想像に難くない。

「ショウヘイがパパになった今、打球速度が120マイル(約193キロ)なんていう、とんでもない数字も見られるかもしれないよ」

 ロバーツ監督は「子どもが生まれた喜びが励みにもなるか」との問いにそう答えていた。「ワタシもそうだった」と笑っていたが、今回の「Paternity List」入りは、大谷を欠いた試合のサンプルケースにもなったのでは、という見方もされている。「大谷を欠く試合」とは、投手復帰のための調整が再開されたときのことだ。

「2月26日にブルペン入りしたのを最後にライブBP(実戦形式の打撃練習)の登板はもちろん、投球練習を行った形跡もありません」(現地メディア関係者)

 ドジャースの投手陣を預かるマーク・プライアー投手コーチ(44)は「日本遠征から帰ったらギアを上げる」と話していたが、実行されていない。23年9月に受けた大谷のトミー・ジョン手術は人工靭帯も縫い合わせる「ハイブリッド術式」で、従来の手術よりもリハビリ期間は短縮されるという。それでも投球練習が再開されないのはドジャースが慎重を期しているためだが、最終目的が「二刀流復帰」であることは大谷とも一致している。

大谷は「二刀流」で登録

 大谷が「Paternity List」入りする前日だった。ロバーツ監督は米ラジオスポーツ番組「The Jim Rome Show」に出演し、大谷の投手復帰の時期を問われている。監督は「A Few months later(数ヵ月後)」と答えていた。直訳すれば、2、3ヵ月だ。ペナントレースの行方が気になるところだ。しかし、ドジャースの出場選手リストを見ると、大谷は「Two-way Player」で登録されている。

「メジャーリーグ機構は二刀流選手の登録条件を変更しました。昨季までは、二刀流選手の登録ができるのは前年か、その年に投手で20イニング以上、野手で20試合以上のスタメン出場の条件がクリアされていなければなりませんでした。でも今季から変更された規定では過去2シーズン、20イニング以上の登板と野手で20試合以上のスタメン出場をしていれば認めると変わりました」(米国人ライター)

 ドジャースが大谷を昨季までのようにDHの野手登録から「Two-way Player」に変更したということは、投手として起用する意図があるからということだ。また、メジャーリーグのベンチ入りメンバー26人だが、投手の登録は「最大13人まで」となっている。大谷を「Two-way Player」にしておけば、14人目の投手を登録したのも同じだ。

 大谷の投手復帰は、ドジャースにとってルール変更をアドバンテージに変えるときであり、首脳陣はシーズン中の復帰を考えていると見るべきだろう。

「ドジャースの試合前の全体練習が始まるのは午後4時すぎ。大谷や主力選手たちは2時ごろにはクラブハウスで着替えを済ませており、ウォーミングアップも始めています。その全体練習前のウォーミングアップですが、大谷のルーティンにはキャッチボールも含まれています。投球練習はやっていませんが、『投げること』は続けて来ました」(前出・同)

 もちろん、父親になったパワーが備わったとはいえ、ぶっつけ本番は考えにくい。ここまで漏れ伝わっている投手復帰プランは、主に2つ。ライブBPとマイナーゲームでのテスト登板だ。チーム編成トップのブランドン・ゴームズGMは日本開幕シリーズに向かう直前、You Tubeの人気スポーツ番組「Foul Territory」に出演し、大谷の投手復帰について答えている。

 同GMは、投手復帰が遅れている理由を「彼は唯一無二の存在」「打者調整との兼ね合いの難しさ。打者・大谷をケガで欠くことは絶対に避けたい」と説明し、「慎重に進めていく」と語った。だが、司会者に「でも、実戦でテストしないといけない。シーズンが始まったらどうするのか」と突っ込まれ、こう答えた。

「例えば、週に1回と決めて早出の練習でライブBPのような形式を試すとか。マイナーの選手5人くらいを連れてくる形になる。理想的ではないが、メジャー選手との対戦は避けたい」

 ドジャースの野手陣を打席に立たせることになれば、彼らの練習時間を奪うことになる。傘下のマイナー選手をドジャースタジアムに呼び寄せるというわけだ。また、復帰のために必要なのはゲームで実際に登板し、実戦感覚を呼び戻すことだ。

「そうなると、やはり大谷をマイナーの試合で投げさせることになりそうです」(前出・米国人ライター)

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