「年内降板説」も フジ「イット」青井実キャスター・パワハラ問題で「被害者にあり得ない対応をした」プロデューサーを懲戒処分
被害を訴えた側の心情は軽視し、大物出演者を守るーー。中居正広の性暴力問題と同じような事例はフジテレビの報道局内でも起きていた。夕方のニュース番組「Live News イット!」のメインキャスター・青井実氏が起こしたパワハラ問題を、当初、番組上層部は内々に収めようと画策。被害者に対して、まともな会社では「あり得ない対応」までしていたというのだ。
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ピンマイクを投げつける「ブチギレ」
フジテレビによれば青井氏には2件のパワハラ行為があったとされる。(1)2024年5月ごろ、番組リハーサル中にフリップの演出が上手くいかなかったことに対し、強い口調でスタッフを叱責した行為と、(2)2024年10月ごろ、放送終了直後、速報ニュースの対応をめぐり、自身がつけていたピンマイクを強い調子でキャスター台の上にある箱に放り投げ、社員やスタッフに強い口調で叱責した行為の2件だ。
フジは4月9日、上記事案を公表。青井氏に対し、今後、出演を継続するにあたり二度と同様の言動がないよう申し入れを行い、本人から関係者への謝罪と反省の意が示されたとして、番組出演を継続させるとした。
青井氏自身は9日の番組で「本当に自分の未熟さが出てしまったと痛感しています。申し訳ありませんでした」と謝罪。だが、ことはこれで収まらなかった。4月14日、青井氏だけでなく、この問題に対応した上司たちに「非違行為」があったとして、社員1名に懲戒処分が出されたのである。
上司たちが問われた「2つの非違行為」
下記は社内で発表された処分内容である。
〈当社の番組に於いて、出演者による番組スタッフや共演者への優越的な地位を背景にした不適切な言動について社員から訴えがあったが、上長1(番組プロデューサー)、上長2(上長1の上司)および業務関連性が強い、他部署の役職者がその際に、
(1)出演者と被害者を一対一で話し合わせる(上長1)
(2)自らの上長やコンプライアンス推進室等に適切な時期に適切な方法で共有しない(上長1、上長2、および他部署の役職者)等の不適切な対応をしたことで職場環境の悪化を招いた〉
上記の懲戒事由を理由として上長1を戒告の懲戒処分とし、上長2と「他部署の役職者」にも「然るべき措置を行った」としている。
注目すべきは(1)だろう。上長1は、青井氏と青井氏から叱責を受けた被害者を「一対一で話し合わせる」措置を取ったというのだ。
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