「今になって思えば僕の運命にまで大きな影響を与えた」 横尾忠則が「夢を粗末にできない」と思った体験とは?

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 僕がグラフィックデザイナーに転向して10年が経った1990年のある日から突然、毎晩のように滝の夢を見るようになりました。切掛けなどありません。夢の中でただ滝を見物しているだけです。垂直に落下する滝だったり、ナイアガラ瀑布のような巨大な滝だったり、滝が凍結して、その氷が骸骨になっているというような夢です。

 そして、夢の中での僕は滝を描く画家らしく、世界中から滝を描く画家が招待されているというグループ展を観に行くのですが、どうして滝をこんなに沢山描いている僕がこの展覧会に招待されてないのか、とがっかりしている夢を見るのです。...

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