「渡辺恒雄」没して、プロ野球「16球団」構想は進むのか 「王貞治会長」は推進も、現実には大きな壁が

スポーツ 野球

  • ブックマーク

大きな課題は

 堀江氏の見立てが正しければ、今後、16球団構想の議論は進んでいくのかもしれない。しかし、「課題もあります」(吉見氏)

 ひとつは、候補地に「採算ライン」と言われる年間150万人以上の動員が可能なファン人口があるかということ。先の4カ所で言えば、人口150万人ほどの沖縄などは難しそうである。

 また、球団経営に関わる莫大な負担に耐えうる企業がどれだけあるか、という点も重要だ。NPBでは、新規加入に30億円の保証料が必要である。さらには、球団経営は決してドル箱というわけではなく、赤字経営の球団もあり、本社が宣伝費名義でその赤字を補填することも。リスクを負って球団を持ち、また保有を継続できる企業がどれだけあるかという疑問はある。

「課題は大きいですが、検討の可能性はおおいにありそうです。議論がいよいよ動き出すのか、あるいはそのままなのか。実は昨年、プロ野球の観客動員数は過去最多の約2688万人となっている。観戦熱は高まっている。議論を本格的にスタートしやすい時期にあることだけは確かでしょう」(同)

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。