「棟方志功が心の中に住んでいると、生き方が変わってくる」…小説『板上に咲く』で再注目、世界的版画家の魅力とは

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知らなくても生きていけるが…

「ムナカタシコウってそれ、なんですか? 人の名前ですか?」

 と初めて高校生から質問された時は頭の中が真っ白になったが、2回、3回、4回とさらには大学生からも質問が続くと、「面白い。この現実から私は逃げないぞ」と、どうやったら棟方志功が若者とリンクするのかの試行錯誤をするようになった。

「世界的に有名な版画家です」と言ったって、そんなことは自分の人生には関係ない。いかに自分の生き方に影響を与えてくるかが肝なのだ。

「ムナカタシコウ、知らなくったって生きてけます。...

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