このままならシーズン中盤以降も厳しい展開になる…見えてきた岡田阪神の不安材料

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阪神2軍は育成ではなく調整の場に

「21年はファーム日本一、22年もウエスタン・リーグは優勝でした。当時の二軍メンバーは、一軍のレギュラー争いに敗れた20代後半の選手も多かったからそれなりに強かった」(前出・同)

 岡田監督になって、二軍の運営も少し変わったようだ。二軍は本来、育成の場だが、「調整」の様相が色濃くなっている。

 一例を挙げるとすれば、高卒2年目の左腕・門別啓人(19)の起用法だ。門別はキャンプ、オープン戦でも結果を残し、開幕一軍を勝ち取った。岡田監督の当初のプランは「先発ローテーションの待機要員」。しかし、チーム事情もあって、リリーフでマウンドに上がっていたが、開幕2カード連続で負け越した4日、先発投手として二軍で再調整することが決まった。

「7日の広島二軍との試合で先発しました。4イニングを投げ、被安打2、失点ゼロ。合格点を挙げても良いと思います。19日に再昇格しましたが、やはり左のリリーフ投手が手薄ということで、ブルペン待機しています」(チーム関係者)

 二軍の役割が変わったのはチーム事情だから、仕方がない。だが、門別が先発再調整でファーム行きとなったため、7日に本来ファームで登板を予定していた他投手のスケジュールを変更しなければならなくなった。

 また、野口恭佑(23)など期待の若手を多く打席に立たせている一方で、まだ覚醒していない若手も多く、彼らにも出場機会を与えてやらなければならない。門別のように優先順位の高い若手が降格してくることもあり、和田豊二軍監督(61)は難しい選手のやりくりを強いられている。その結果が、「ウエスタン・リーグ最下位」なのだ。

「ファームで急成長して一軍に上がってくる新戦力は望めないかもしれません。となると、一軍のレギュラー陣が早く本来の調子を取り戻さなければ、首位争いは厳しいものとなります」(前出・在阪メディア関係者)

 前々回、日本一となった翌86年、投打の主力選手の調子が上がらず、スロースタートとなった。3位のAクラスは死守したが、その後、「好機であと一本が出ない」の状況が当たり前となり、最下位争いの暗黒時代が始まった。そんな黒歴史を繰り返さないためにも、まずはクリーンアップ3人が復調するしかあるまい。

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