タレント独立ラッシュで食い扶持を失うマネージャーが続出 女性芸能人に嫌われる“無能なタイプ”の具体像とは

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テレビの「オワコン」化

 主戦場であったテレビの地上波は、視聴率がふるわず、広告収入は右肩下がり。若者はネットを見るのが当たり前で、テレビが「オワコン」と呼ばれて久しい。大手代理店出身の広告プロデューサーはこう話す。

「動画配信大手のNetflixなどでは、演者を選ぶ際に、芸能プロの大小や看板、そこからの営業に左右されません。それが世界標準で、日本の芸能界もそこにならっていく流れになっています。ですから、タレントももう、所属プロにこだわらないでいいと思っているかも知れません。ジャニーズ問題によって、大手芸能プロから独立すると何年も干されるといった悪しき不文律ももうない。仕事も取って来ないし、少ない仕事の中でギャラを半分ちかく持っていかれるのでは、事務所に所属している意味がありません」

 前出の芸能プロ幹部も、現状をこう説明した。

「ネットの普及によって、知名度のあるタレントならば、自分でホームページをつくるなどすれば、活動できてしまいます。所属事務所なんていらない。ホームページすら経費がかかるので、X(旧ツイッター)のプロフィール欄にメアドをつけて、そこで仕事のやり取りをしたりしている。『お仕事のご依頼はこちらへ』で済んでしまうのですから、芸能プロは商売上がったりですよ」

 そうした流れもあってか、最近は俳優、タレントの独立が加速していて、数え上げればきりがないほどだ。一方で、壇蜜(43)や吉木りさ(36)らの所属していた「フィット」が破産するなど、芸能事務所の淘汰も進んでいる。

「今、ふるいにかけられているのは、才能のないマネージャーたちです。タレントの個性、才能を活かす企画を立案することもなく、送迎と、チヤホヤするしかことができない。ボディガードの役割もあると彼らは主張しますが、『アッシーの爺か三流ホストレベル』などと表現する女性芸能人もいます。中には、所属プロの看板を持ち出し、『うちは●●系なの、知ってんの?』などと威圧してきたりする輩もいます。関係者に胡蝶蘭を送ったりするのを仕事だと勘違いしている“金喰い虫”もいました。そんなマネージャーしかいない事務所と、タレントが縁を切りたいと思うのは当然かもしれません」(前出の芸能プロ幹部)

 メジャーリーガー・大谷翔平選手の元通訳兼マネージャーによる巨額窃盗事件が世間を騒がせているが、日本の芸能界でも、歌手の矢沢永吉が元マネージャーによる巨額横領の被害に遭ったのは有名な話だ。マネージャー不要の流れが先か、劣化が先かはともかく、旧態依然の芸能システムとそれしか知らないギョーカイ人に明日はなさそうだ。

デイリー新潮編集部

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